織田重成

織田重成（おだ しげなり）は、安土桃山時代から江戸時代にかけての武将であり、通称は角右衛門。重成流織田家の初代として知られています。島重成（しま しげなり）とも名乗りました。

生涯

織田重成は、織田信和の次男として安土桃山時代に生まれました。当初から島角右衛門と名乗っていましたが、実名は織田姓でした。父である信和が島姓を名乗った後、文禄の役で信和が戦死する以前に生まれたと考えられています。重成の名前にある「重」の字は、父の別名である信重から受け継いだものであり、後の世代でも通字として使用されています。

天正20年（1592年）、豊臣秀吉による朝鮮出兵の命令が下ると、父の信和と兄の織田信直は長谷川秀一軍に従って朝鮮へ向かいました。重成自身が朝鮮へ出陣したかどうかは定かではありません。しかし、信直が朝鮮で病死した際、信和は甥の織田信由を養子に迎えています。このことから、当時重成はまだ元服していなかったと推測されています。その後、信直の死後、信和も戦死しました。

慶長19年（1614年）から慶長20年（1615年）にかけての大坂の陣にも参戦したとされていますが、詳細な記録は残っていません。その後、阿波国（現在の徳島県）において徳島藩の蜂須賀家に仕え、重成流織田家の初代となりました。山田伯耆守の妹を妻に迎え、二男五女をもうけました。次男の尾川孫左衛門は家老を務めました。

万治4年（1661年）3月29日、病のため死去しました。

系譜

重成の家系は以下の通りです。

曾祖父：織田與次郎信康
祖父：織田掃部頭信正
父：織田又左衛門信和
母：不詳
妻：山田伯耆守某の妹
長女：折下角左衛門正氏の室
次女：堀直右衛門信亞の室
嫡男：織田角右衛門重邦
三女：棚橋六左衛門安貞の室
四女：岡本又左衛門某の室
五女：山川加賀右衛門三成の室
次男：尾川孫左衛門

重成は、戦国時代の混乱から江戸時代の安定へと移り変わる時期に、武将として、また一人の人間として、その生涯を全うしました。彼が創始した重成流織田家は、阿波国において重要な役割を果たし、その血脈は後世にまで受け継がれています。

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