羅漢寺 (大田市)

羅漢寺（らかんじ）

羅漢寺は、島根県大田市大森町羅漢町に位置する高野山真言宗の寺院です。石室山と号し、本尊として阿弥陀如来を祀っています。1764年（明和元年）に月海浄印によって創建され、長い歴史を誇ります。

概要

羅漢寺は、特に五百羅漢像で知られています。これらの羅漢像は、寺院創建以前の元文年間（1736年 - 1740年）に、大森代官所の関係者が観世音寺に参詣した際、石造十六羅漢を拝観し、当時の住職であった月海浄印に相談したことがきっかけで造られることになりました。温泉津の石工、坪内平七一門の手によって彫られ、25年の歳月をかけて完成しました。

五百羅漢像は、境内前の川を挟んだ向かい側の岩盤に作られた3つの石窟に安置されています。中央の窟には石造三尊仏が、左右の窟にはそれぞれ250体ずつの石造羅漢座像が安置されています。これらの像は、一つ一つ表情や姿が異なり、見る者を魅了します。

2007年には、「石見銀山遺跡とその文化的景観」の一部として世界遺産に登録され、その価値が世界的に認められました。

その他の見どころ

羅漢寺には、創建当時に架けられた石反り橋や、本堂の天井に描かれた伝説の双龍も見逃せません。双龍の絵は、地元の人々を苦しめたという伝説をモチーフにしています。

文化財

羅漢寺は、多くの文化財を保有しています。

史跡（国指定）
羅漢寺五百羅漢（「石見銀山遺跡」のうち）：2005年に、石見銀山遺跡の一部として追加指定されました。石造五百羅漢坐像群、石反橋3基、宝篋印塔などが含まれます。
大田市指定史跡
千人壺 1か所
大田市指定有形文化財
木造大元帥明王立像 1躯
木造降三世明王立像 1躯

関連情報

羅漢寺周辺には、石見銀山や大森銀山伝統的重要建造物群保存地区、熊谷家住宅、石見銀山資料館（大森代官所跡）など、多くの歴史的・文化的な見どころがあります。これらの場所も合わせて訪れることで、石見銀山の歴史や文化をより深く理解することができます。

中国地方の史跡一覧#島根県
大森銀山伝統的重要建造物群保存地区 – 世界遺産
熊谷家住宅 (大田市) – 世界遺産、国の重要文化財
石見銀山資料館 (大森代官所跡) – 世界遺産、国の史跡
山吹城
佐毘売山神社 (大田市)

関連項目

五百羅漢

外部リンク

羅漢寺ホームページ
中国楽寿三十三観音霊場一覧（兼務寺院 金剛山安楽寺）
* 五百羅漢坐像群 - 島根まるごとミュージアム'>石造五百羅漢坐像群 - 島根まるごとミュージアム

羅漢寺は、豊かな自然と歴史に囲まれた、心安らぐ場所です。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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