美咲町 (新潟市)

新潟市中央区に位置する美咲町（みさきちょう）は、美咲町一丁目と美咲町二丁目から構成される町字です。この区域は住居表示が実施されており、郵便番号は950-0954となっています。

この地は、昭和初期に信濃川を埋め立てて造成された土地に、平成8年（1996年）に新たな町名として誕生しました。「美咲」という町名には、当時、女児の名前として5年連続で一番人気があった「美咲」が採用されたと伝えられています。

歴史

美咲町の土地は、かつて東洋瓦斯化学工業の工場が広がる場所でした。1990年に工場が廃止された後、広大な跡地（約25.4ヘクタール）は、鹿島建設と三井物産がそれぞれ40%、三井不動産と帝石不動産がそれぞれ10%を出資して設立された共同事業体によって取得されました。

同時期の1991年には、新潟県が策定した「にいがた21戦略プロジェクト」の中で、この地に国際交流センターを整備する構想が打ち出されます。共同事業体はこれを受け、1992年に「網川原地区再開発計画」を策定し、「クロスシティ計画」として都市計画決定されました。この計画では、A地区とB地区を住宅地区、C地区、D地区、E地区を商業・業務地区とする大規模な開発が推進されました。当初の構想には、信濃川対岸の大堀幹線へつながる仮称・大堀橋の架橋計画も含まれていました。

1993年、新潟県は国際交流センターの用地として、共同事業体からE地区の約5.6ヘクタールを土地公社経由で取得します。しかし、国際交流機能は同時期に進められていた万代島再開発事業へ集約されることになり、美咲町における国際交流センター計画は頓挫。取得されたE地区の土地は長期間にわたり遊休地となりました。

そして、1996年7月1日、網川原、鳥屋野、大島の一部から新たな町として美咲町が分立しました。

開発途上にあった1998年5月から8月にかけては、手塚眞監督の映画『白痴』のオープンセットが組まれ、撮影が行われました。5月24日には一般公開もされています。

1999年8月には、国がD地区の約5.5ヘクタールを合同庁舎建設用地として取得しました。その後、2005年9月30日には新潟美咲合同庁舎1号館が竣工し、2012年3月31日には2号館も竣工しました。

長期にわたり活用が進まなかったE地区の県有地については、2005年に土地公社の含み損が約67億円に上ることが明らかになるなど課題が山積していましたが、2016年から2018年にかけて順次売却が進められました。現在、E地区には新潟県赤十字血液センターやアウディ新潟などが立地しており、土地利用が進んでいます。

隣接町字

美咲町は、北から東回りにかけて大島、鳥屋野、網川原、新光町と隣接しています。また、信濃川を挟んで対岸には関南町、平島、小新、山田があります。

地域

美咲町内には、以下の主な施設や企業が立地しています。

1丁目

新潟美咲合同庁舎
中央グループ
中越運送
ヤマト運輸新潟鳥屋野宅急便センター
老人ホーム美咲の里

2丁目

ラウンドワンスタジアム新潟店
ホンマ健康ランド
アルビレックス新潟（事務所等）
アルビレックス新潟サッカースクール事務局
新潟いすゞ自動車
* 新潟市立鳥屋野小学校

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