美城れん

美城れん - 宝塚歌劇団を彩った男役スターの軌跡

福井県福井市出身の美城れんさんは、1998年、宝塚歌劇団に84期生として入団しました。168cmの長身と端正な顔立ちで、多くの観客を魅了した男役スターです。愛称は「さやか」。宝塚音楽学校を卒業後、宙組で初舞台を踏んだ彼女は、その後星組に配属され、様々な役柄に挑戦しました。

華麗なる宝塚時代：新人公演から主要キャストまで

星組での初期の頃は、新人公演で主要キャストの役を数多く演じ、経験を積み重ねました。 『ベルサイユのばら』や『風と共に去りぬ』といった大作から、『聖者の横顔』のような小規模な舞台まで、幅広い作品に出演。持ち前の演技力で、新人公演だけでなく、本公演でも存在感を放ちました。彼女の演技は、繊細さと力強さを兼ね備え、観る者の心を掴みました。

その後、2014年には専科へ異動。専科所属後は、星組、月組、雪組といった様々な組の公演に出演し、ベテランとして活躍の幅を広げました。その経験は、彼女をより洗練された役者へと成長させました。さまざまな役柄をこなすことで、表現力も豊かになり、それぞれの役柄に深みを与えていました。

特に印象的なのは、2015年の月組公演『1789-バスティーユの恋人たち-』でのルイ16世役でしょう。歴史上の重要な人物を演じることに対するプレッシャーもあったと思われますが、彼女の演技は、国王の威厳と内面の葛藤を見事に表現し、観客に深い感動を与えました。

退団後も続く活躍

2016年11月20日、北翔海莉・妃海風トップコンビの退団公演となる星組『桜華に舞え／ロマンス!!』東京公演千秋楽をもって、宝塚歌劇団を退団しました。宝塚歌劇団での18年間は、彼女にとってかけがえのない時間だったことでしょう。

退団後も、美城れんさんは芸能活動を続けています。 彼女の今後の活躍にも期待が高まります。

主な出演作品

美城れんさんは、宝塚歌劇団在団中に数多くの舞台作品に出演しました。以下に、特に記憶に残る作品をいくつか挙げます。

星組時代：『ベルサイユのばら2001 -オスカルとアンドレ編-』（新人公演：ダグー大佐）、『風と共に去りぬ』（全国ツアー）、『ガラスの風景』（新人公演：ジョバンニ）、『王家に捧ぐ歌』（新人公演：ネセル）、『花舞う長安 -玄宗と楊貴妃-』（新人公演：高力士）、『ヘイズ・コード』、 『エル・アルコン-鷹-』、 『赤と黒』、 『THE SCARLET PIMPERNEL』、 『太王四神記 Ver.Ⅱ -新たなる王の旅立ち-』、 『ロミオとジュリエット』、 『オーシャンズ11』など。

専科時代：『かもめ』（バウホール）、『The Lost Glory -美しき幻影-』、 『風と共に去りぬ』（全国ツアー）、『1789-バスティーユの恋人たち-』、 『ガイズ＆ドールズ』、 『るろうに剣心』、 『桜華に舞え／ロマンス!!』など。

これらの作品を通して、美城れんさんは、その類まれな才能と努力で、宝塚歌劇団に大きな貢献を果たしました。

美城れんという存在は、宝塚歌劇団の歴史に深く刻まれた、輝かしい一ページと言えるでしょう。

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