美少女仮面ポワトリン

美少女仮面ポワトリン

『美少女仮面ポワトリン』は、1990年1月7日から同年12月30日までフジテレビ系列で放送された特撮テレビ番組であり、東映不思議コメディーシリーズの第11作目です。この番組は全51話から成り、平均視聴率は15%に達し、多くのファンを魅了しました。

番組の背景

1989年に東映不思議コメディーシリーズが女性アイドルを起用した美少女路線に転換し、その第3作として放送されることとなりました。「ポワトリン」という名称はフランス語で「胸」を意味し、作品のコンセプトを反映しています。キャラクターのコスチュームは、フランスの名作『怪傑ゾロ』を意識してデザインされました。初期のタイトル案は「美少女仮面イグレック」であり、作品中の多くの用語にフランス語が使われているのも、企画担当の原岡健一郎の意向によるものです。

ポワトリンへの変身時の呪文や登場・退場時の決め台詞も劇的に人気を博し、同時期に放送されていたバラエティ番組にも登場することで更なる注目を浴びました。

あらすじ

物語は年明けの新学期に始まります。主人公の村上ユウコは普通の女子高生ですが、神社を訪れた際に出会った神様から、宇宙を救った女神の名を持つ美少女仮面ポワトリンに変身する力を授けられます。彼女は神様の持病を治療するため、町内と宇宙を守るために戦うことになります。

ユウコはコスモブレスを使ってポワトリンに変身し、様々な犯罪者との戦いに挑みます。彼女は強い正義感を持ちながら、持病の胃カタルを抱えているため、時には弱さを見せつつも成長していきます。

登場人物

村上ユウコ / ポワトリン: 主人公で明るく元気、強い正義感を持つ女子高生。
村上モモコ / ポワトリンプティット: ユウコの妹で、ポワトリンをサポートする役割を持つ。
* 村上タクト: ユウコの弟で、ポワトリンクラブを結成し、ポワトリンを支援するがトラブルを引き起こす。

作品の評価

本作は視聴率が最高18.9%を記録し、今なお特撮番組の中で高い評価を得ています。特に、浦沢義雄が手掛ける脚本やキャラクターの造形が際立っており、それが作品の成功に寄与しました。さらに、劇中のアイテムやキャラクターのデザインも多くのファンに愛される要素となっています。

文化的影響

『美少女仮面ポワトリン』は、その後の作品に影響を与えました。特に、漫画『美少女戦士セーラームーン』の作者は本作からインスパイアを受けたと語っています。また、番組の主題歌やキャラクター設定は、後の特撮作品やアニメーションにおいても見られます。

この番組が放送された1990年代は、視覚的にも独自のスタイルを確立した時代と言えます。ポワトリンの存在は、女性ヒロイン像やその後の少女向けヒーロー作品における重要な足掛かりとなりました。

まとめ

『美少女仮面ポワトリン』は、魅力的なキャラクターやストーリー展開、独自の文化的影響を持っている作品です。視聴者の心を掴む要素が多く、その人気は今なお色あせることがありません。過去の名作として、多くの人々に愛され続けていることは間違いないでしょう。

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