美術出版社

株式会社美術出版社

株式会社美術出版社（びじゅつしゅっぱんしゃ）は、日本国内を代表する美術とデザインの専門出版社です。この企業は、創業以来、数多くの美術雑誌や書籍を発行し、アートの普及と教育に寄与してきました。

会社の概要

美術出版社は、1948年に「美術手帖」を創刊し、以降『国際建築』や『リビングデザイン』、『美術批評』といった定期刊行物を次々に発刊してきました。また、数々のロングセラーとなる書籍やシリーズを企画し、現代アートやデザインに関する貴重な情報を提供しています。最近では、豊富な図版を用いて美術史を学ぶ「カラー版」シリーズや、アートを楽しむことを目的とした「みづゑのレシピ」シリーズなど、さまざまな人気コンテンツを展開しています。

また、 2000年からはモバイルコンテンツ事業にも着手し、2003年にはアートナビゲーター検定試験を開始、2007年には美術系学校検索サイト「WEB版アートスクールガイド」を開設しました。これらの新たな取り組みを通じて、アートと教育の接点を広げています。

企業の沿革

創業者である大下藤次郎は1905年に水彩画の指南書『みづゑ』を発刊し、その後1943年に日本美術出版株式会社を設立。しかし、1948年に株式会社美術出版社に改名し、今日に至るまで数多くの著名な書籍や雑誌を発行してきました。1956年には、デザイン・制作部門を分離独立させて株式会社制作社を設立しました。この変革は、美術出版社のデザインとアートの理念を深める一助となりました。

さらに2008年には、美術出版グループを持株会社制に移行し、様々な子会社を傘下に持つ体制が整いました。しかし、2015年には民事再生法を申請し、その後事業再編と法人格の変更が行われ、旧社の業務は他の関連企業に譲渡される形で再構築されました。

出版物と雑誌

美術出版社は、美術に関する高品質な情報を提供するため、多数の定期刊行物も発行しています。『美術手帖』は1948年に創刊され、日本のアートシーンにおける重要な出版物として広く認知されています。一方で、ワインと食に特化したビジュアルマガジン『Winart』も人気を集めています。

ビジネスソリューションとその展開

2016年には「ビジネスソリューション」という新たな部門を設立しました。これには、美術手帖ユニットが蓄積した知見を活用し、企業や団体に対してアートプロジェクトの企画や運営、メディアを活用したプロモーションなど様々なサービスを提供することが含まれます。

現在と未来

美術出版社は、アートとデザインに対する情熱と専門知識を基に、新たな出版物や事業を展開し続けています。今後も日本の美術界において、その重要な役割を果たすことが期待されています。

もう一度検索