美詩える

美詩 えるについて

美詩 える（みし える）は、1953年11月10日生まれの日本の歌手・タレントであり、主に1970年代に活躍しました。彼女は、元宝塚歌劇団の花組の男役としても知られています。本名は根岸裕子で、神奈川県横浜市出身です。公称身長は162cm（1975年当時）で、愛称は「クペ」と呼ばれていました。彼女はかつて「ミュージックポスト」という事務所に所属していました。

来歴・人物

美詩は、俳優や漫才師として知られる南道郎を父に持ち、4人兄弟の中で第2子として生まれました。そのため、母親が同じなのは兄だけであり、他の妹たちはそれぞれ異なる母親のもとに育ちました。特に、次妹の根岸未来は劇団東俳に所属していたタレントです。

幼少期からモダンバレエを習っていた美詩は、コンクールで常に結果を出し、小学5年生の時には文部大臣賞を受賞しました。若い頃は、薬剤師や医師になることを夢見ていたと言われていますが、運命は彼女を別の道へと導きました。

1969年に宝塚音楽学校に入学し、1971年には宝塚歌劇団の57期生として入団しました。入団時の成績は12位であり、花組公演「花は散る散る／ジョイ!」で初舞台を踏むことになります。1972年には花組に配属され、同年からは関西テレビの番組『ザ・タカラヅカ』に出演し、バンビーズの一員として活動しましたが、1973年6月29日に宝塚歌劇団を退団しました。

退団後は大阪を中心にラジオDJとして独立し、関西テレビのディレクター・林宏樹からの影響を受け、この新たな活動を開始しました。林は彼女の素直さや感受性の豊かさに注目し、独立を後押ししました。その後、フォークコンサートの司会をしていた際に知り合ったフォークソングのアーティストたちに勧められ、シンガーソングライターとしての道にも足を踏み入れました。

1975年2月21日には、自ら作詞・作曲したシングル『おとずれ』（ポリドール）で歌手デビューを果たしました。この曲は小説や漫画のキャラクターになりきって作られたもので、当初は大阪で人気を博し、その後全国へと広がっていったのです。

ラジオでの活動も広がり、大阪を拠点としていた彼女は『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン』など、多数の全国的な番組に出演しました。また、水泳が得意で特級の腕前を持ち、趣味は映画鑑賞や睡眠、さらには小学生の頃から書きためていた詩に関心を持っていたと言われています。1975年時点では200以上の詩を有し、人生に対する哲学や夢を詩の形で表現していました。

ディスコグラフィー

シングル

• - おとずれ（1975年）

出演

ラジオ

• - (秘)の話はあのねのね（ラジオ大阪）
• - サウンド・サウンド日曜版（ラジオ大阪）
• - 明治の明治のハイハイハイ（ニッポン放送、あいざき進也と共演）
• - 笑福亭鶴光のオールナイトニッポン（ニッポン放送、初代アシスタント）
• - シャナナぎんざ 何がなんだか若ラジオ（ニッポン放送、1975年4月〜1976年10月2日）

テレビ

• - もしもし松鶴です（KBS京都）

美詩えるは、その独特な魅力と才能で多くの人々に愛され、今なお多くのファンに支持され続けています。

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