南道郎

南道郎のプロフィール

南道郎（みなみ みちろう、1926年9月25日生まれ）は、日本の俳優及び漫才師で、特に悪役として多くの映画やテレビドラマに出演したことで名を馳せた。彼の本名は根岸貞一（ねぎし ていいち）であり、東京都品川区で生まれ育った。

早年と漫才のキャリア

南道郎は、建築業を営む家庭に長男として生まれた。日本大学付属工業学校から明治大学専門部興亜科を経て1944年、学徒出陣で陸軍航空士官学校に入学。その後の1947年には第一新聞社に入社した。この年、NHKラジオの『のど自慢素人演芸会』に出演し、これが彼の芸能界デビューのきっかけとなった。1949年に新聞社を退職し、1950年に当時の国学院大学の学生・国友昭二と漫才コンビを結成。彼らは戦後の東京漫才を代表する存在となり、一時期はE・H・エリックともコンビを組み、人気を博した。

俳優への転身と悪役としての活躍

1952年には東宝と専属契約を締結し、漫才活動を続けながら1955年からは映画に出演し始める。その後、国友とのコンビを解消し、俳優としてのキャリアを本格化させる。南道郎の特徴的なダミ声を活かし、主に悪役の役柄で存在感を示す。特に戦争[[映画]]における悪辣な下士官役での演技は注目を集め、数多くの作品で彼独自の憎々しいキャラクターを演じた。

社会活動と晩年

1966年には自衛隊友の会の発起人の一人としても知られている。また、政治にも関心を持ち、1969年および1972年には民社党（当時の民主社会党）公認で北海道第1区から立候補したが、いずれも落選している。彼の晩年については、2007年11月13日に腹部大動脈瘤破裂のために千葉県市川市内の病院で逝去した。享年81歳であり、遺体は本人の意向により献体された。

主な出演作品

南道郎の映画デビュー作は、1955年の『お笑い捕物帖 八ッあん初手柄』で、その後も様々な作品に出演。彼の代表作には、次のような映画が含まれる：

• - 『裸の大将』（1958年）
• - 『続・社長太平記』（1959年）
• - 『大空の野郎ども』（1960年）
• - 『人間の條件 第三部 望郷篇』（1959年）
• - 『陸軍残虐物語』（1963年）

彼は悪役を演じることが多く、戦争や時代劇の作品において多様なキャラクターを魅力的に表現した。

テレビドラマでの活躍

テレビドラマにおいても南道郎は数々の作品に出演し、特に時代劇やミステリー作品での存在感が光った。大河ドラマや市民劇でも重要な役割を果たした。不屈のエネルギーで次々と新たな役を演じ、高評価を得ている。彼の確かな演技力は、視聴者に強く印象を残した。

南道郎は、日本のエンターテインメント界において多彩な才能を持つ存在であり、彼の作品は今も多くの人々に愛され続けている。

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