美麗島駅

美麗島駅の概要

美麗島駅（びれいとうえき）は、台湾の高雄市新興区に位置する高雄捷運の駅であり、紅線と橘線の接続駅です。中山一路と中正三路の交差点直下にあり、駅番号はO5/R10となっています。本駅は高雄捷運の初期路線の一部であり、高雄捷運同士の乗換駅としての役割も果たしています。駅名は、1979年に発生した台湾の民主化運動の象徴である美麗島事件に由来しています。

パブリックアートと設計

美麗島駅の特徴的な要素の一つは、Maestro Narcissus Quagliataによって制作された「光之穹頂（The Dome of Light）」という見事なステンドグラス作品です。このアート作品は、祈りをテーマに表現されており、駅を訪れる人々の目を引きつけています。また、駅の地上出入口は著名なデザイナーの高松伸が設計しました。

興味深いことに、駅内の日本語放送では「びれいとう」と音読みされていますが、駅の案内放送では「びれいじま」と訓読みされているため、利用者の間で読み方の揺れが見られます。

駅の歴史

美麗島駅は元々大港埔駅として計画されていましたが、美麗島大道の整備に合わせて名称が変更されました。英語では「Formosa Boulevard」という名称が使われています。駅の完成に向けた主な作業は2008年の3月に終わり、同年の4月28日に正式に駅が開業しました。この際、一部の政治家から名称変更の提案もありましたが、捷運局は美麗島駅の命名に関する議論を公開し、駅名の選定が慎重に行われたことを説明しました。

駅構造と特徴

美麗島駅は地下3階にあり、島式ホームと相対式ホームが接続されています。紅線のホームは1面2線、橘線のホームは2面2線の構造で、各ホームにはホームドアが設置されています。駅は11箇所の立ち入り口を持ち、各ホームは広々とした設計がなされています。この駅は直径140mの円形構造を持ち、世界で2番目に大きな地下円形駅としても知られています。

橘線部分は幅39m、長さ240m、深さ27mと大規模であり、道路の交差点の真下に位置しているため、施行が非常に困難な場所に建設されました。橘線のコンコースは道路の中央に設けられたため、島式ホームの代わりに2つの単式ホームが設置され、それぞれ別の改札口を設ける必要がありました。したがって、橘線のホーム間の移動は紅線のホームを経由するか、一度改札口を出る必要があるため、やや不便さを感じるかもしれません。

駅の利用状況と利便性

美麗島駅は複雑な構造で、乗換時に誤って改札を出てしまうことがあるため、乗客は改札を出た後、15分以内であれば追加料金なしで再入場できます。駅周辺には多くの出口が存在し、各出口は近隣の施設や商業エリアに接続しています。

• - 出口1: 引き菓子道、華南銀行、中正四路
• - 出口2: 大同小学校、第一銀行、惠仁病院
• - 出口3: 警察局、中華電信
• - 出口4: 中山路ウェディングドレスエリア
• - 出口5: 高雄郵便局

バリアフリー対応のエレベーターは出口1と3に設置されており、アプローチが容易です。また、駅周辺には高雄市内の観光名所も多くあり、多くの人々が利用する重要な交通のハブとなっています。

まとめ

美麗島駅はそのユニークな設計、歴史的背景、アート作品が融合した重要な存在です。観光客や地元の人々にとって便利な交通手段を提供しており、台湾の文化的な側面にも深く関与しています。

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