羽豆神社

羽豆神社について

羽豆神社（はずじんじゃ）は、愛知県知多郡南知多町にある神社で、知多半島の最南端の羽豆岬に位置しています。この神社は古くから地域の信仰を集め、特に航海安全の守護神として知られています。

名前の由来

羽豆神社の名称にはいくつかの説がありますが、特に有名なのは日本武尊の東征に関連する説です。この伝承によれば、日本武尊が東へ向かう際に「幡頭」を務めた建稲種命が祭神として祀られ、その名から「羽豆」という地名が生まれました。他にも、地形が弓矢の「筈」に似ていることから「筈」という語源が挙げられています。また、古代の南方系海人の信仰に基づく「泊頭の神」から名づけられたとも言われています。このような背景により、羽豆神社は従一位の羽豆名神としての神格を有しています。

祭神：建稲種命

羽豆神社の主祭神である建稲種命は、農業や航海の神とされています。彼は日本武尊に従い、様々な神話に登場する重要な神格を持っています。神社には、彼に捧げるための多くの社が境内に祀られています。

神社の歴史年表

羽豆神社は長い歴史を有し、1322年から1355年にかけて、熱田大宮司の摂津守親昌による城と神社の修復が行われました。その後、1370年には宗良親王から奉幣を受け、その名声は年々高まりました。1590年には豊臣秀吉の検地で所領が没収されましたが、その後も多くの領主たちが造営を行い、神社は再建を繰り返しながら今日に至ります。江戸時代には「幡頭崎八幡宮」という名称で親しまれていましたが、明治5年には郷社に列せられました。

境内と文化財

羽豆神社の境内には、特徴的な大鳥居があり、敷地内は自然豊かです。特に、神社の青々とした社叢は国の天然記念物に指定されており、三河湾国定公園にも含まれています。境内には「心阿彌陀経一巻妙法連華経八巻」といった県指定文化財も存在し、歴史的に重要な価値を持っています。また、アイドルグループSKE48の楽曲「羽豆岬」にも登場し、ファンたちの訪れるスポットでもあります。

現地情報

羽豆神社の所在地は、愛知県知多郡南知多町大字師崎明神山2です。周囲には師崎港や南知多町立みさき小学校、宗真寺などがあり、文化的な資産が豊富です。特に羽豆岬は美しい景観が広がり、建稲種命の妃である玉姫を祀った玉姫様社も重要な場所とされています。この地は、建稲種命が妻と共に住んでいたという伝説が残る場所でもあり、その歴史的背景を感じながら訪れることができます。

羽豆神社は、信仰心に厚い地域の人々を見守り続けており、訪れる人々に安らぎを与える神社です。

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