老虎灘

老虎灘（ろうこたん）について

老虎灘（ラオフータン）は、中国遼寧省大連市の南端に広がる著名な観光スポットです。この場所はその美しい海岸線と壮大な断崖により、多くの観光客を惹きつけています。2007年には中国の観光地等級AAAAAに認定され、名実ともに大連市を代表する景勝地となっています。

概要

老虎灘の魅力の一つは、約4kmにわたる海岸線と切り立った岩場で形成された自然の美しさです。特に老虎灘広場にある韓美林による「群虎彫塑」と呼ばれる35メートルの巨大な6頭のトラの彫刻は、この地のシンボルとなっています。この彫刻は北京オリンピックのマスコット、福娃のデザイナーとしても有名な韓美林によって制作され、多くの観光客の目を引きつけています。

岬の突端には「老虎灘」と刻まれた石碑が建てられ、その周辺には老虎洞という洞穴があります。この洞穴の存在も、老虎灘の神秘的な雰囲気の一部となっています。隣接する大連老虎灘海洋公園では、さまざまな動物と触れ合える施設も充実しており、野鳥園、白熊などの動物の展示のほか、イルカやアシカのショーが楽しめる大連極地館や珊瑚館も併設されています。このように、老虎灘は自然の美しさだけでなく、多様な動物たちと触れ合える楽しさも提供しています。

伝説

老虎灘には古い伝説が伝わっています。昔、ある漁村に黒いトラが現れ、村人たちを襲い始めました。このトラは非常に凶暴で、村の人々は恐れおののきました。そこで、村の青年石槽はトラを退治する方法を探し求めます。そんな中、彼は海辺で若い女性の「助けて！」という叫び声を聞き、その声を頼りに走り去ります。

声の主は、あの黒虎に襲われていた女性で、なんと彼女は東海龍宮の龍女でした。石槽は奮起し、手にしていた弓矢を放ったところ、見事に黒虎を倒しました。しかし、立ち上がった龍女は、実はこのトラは普通のトラではなく、黒虎星から来た特別な存在であり、南海龍宮の鎮妖宝剣がなければ倒せなかったと語ります。

その後、龍女が宝剣を持ってくることで、ようやく黒虎を退治することが出来ましたが、その戦いの終息と共に、石槽は血を吐き、力尽きて倒れてしまいました。こうして、彼の勇気と献身が称えられ、この海辺は「老虎灘」と名付けられ、南側の山は「石槽山」と呼ばれるようになったのです。

所在地とアクセス

老虎灘は大連市中山区虎灘街3号に位置しています。交通アクセスも良く、大連駅からタクシーで約25分、または路線バス2、30、404系統で「老虎灘」バス停で下車すればすぐに訪れることができます。観光スポットとしての老虎灘は、自然の美しさと伝説を楽しむことができる貴重な場所です。

もう一度検索