聖日出夫

聖日出夫 - 日本の漫画家

聖日出夫（ひじり ひでお）は、1946年12月8日に北海道札幌市で生まれ、2016年3月10日に亡くなるまでの69年間を日本の漫画界に捧げた著名な漫画家です。本名は米浜裕暁（よねはま・ひろあき）であり、彼は北海道札幌南高等学校を卒業後、一時東京に上京しましたが、大学受験には失敗しました。その後は漫画家一本で活動を続けることになりました。彼の漫画家デビューは1968年で、作品『一発野郎』が初めての連載作品となりました。

代表作とスタイル

聖日出夫の代表作には、『なぜか笑介』と『だから笑介』があります。この二作は、主人公の大原笑介のサラリーマンとしての生活や奮闘を描いており、特にサラリーマンの苦悩や日常のユーモラスな側面を巧みに表現しています。たとえば、彼の漫画では、上司である高山課長が「あなたは…だからねーッ！」と厳しくコメントした後、主人公が斜め後ろにコケるという独特のオチが特徴的であり、このスタイルは他の漫画作品に多くの影響を与えました。

また、聖日出夫には音楽との繋がりもあり、谷山浩子のバックバンドでベースを担当していた兄がいることも知られています。このように、彼の作品は漫画だけでなく、音楽の要素も備えていました。

作品リスト

聖日出夫の作品は多岐にわたり、以下は彼の重要な漫画作品のリストです。

• - なぜか笑介 - 小学館『ビッグコミックスピリッツ』に連載された全29巻のシリーズ。
• - だから笑介 - 同作の続編で、全22巻が小学館『ビッグコミックスペリオール』に連載されています。
• - 社長大原笑介 - 『だから笑介』の続編として全1巻が発表されました。
• - サンデーパパ - 小学館『ビッグコミック』にてシリーズ読み切りとして全1巻を刊行。
• - くのまち商店街 - 全2巻が出版された、小学館『ビッグコミック』に連載していた作品。
• - 生徒ドンマイ - 小学館『少年ビッグコミック』で連載し、全15巻を完結させています。
• - ボクら退屈族 - 異世界へと自由に旅する少年の物語を描いた全3巻のファンタジー・コメディー作品。

さらに、彼は多くの短編作品やシリーズも制作しており、例えば『ドクター・ジュン』や『試験あらし（テストあらし）』などが挙げられます。『試験あらし』では、高校進学を諦めかけた中学生が、カンニング技術を駆使して高校入試に挑む姿が描かれ、ライフハッキング的要素を取り入れた作品としても注目を集めました。

生涯と功績

聖日出夫は、その独特の視点とユーモリスティックな表現で、多くの読者に愛されました。彼の作品は、サラリーマンの世界をリアルに描写しながらも、笑いをもたらす要素が豊富でした。しかし、彼は2016年3月10日に胃がんにより69歳で亡くなりました。彼の死は多くのファンにとって大きな損失であり、漫画界に残した功績は今もなお輝いています。聖日出夫の作品は、今後も新たな世代の読者に影響を与え続けることでしょう。

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