聖隷富士病院

聖隷富士病院（せいれいふじびょういん）は、静岡県富士市に所在する、地域医療の中核を担う病院です。その運営は、社会福祉法人聖隷福祉事業団の関連団体である一般財団法人恵愛会によって行われています。

沿革

病院の歴史は古く、1946年（昭和21年）2月、静岡県農業会吉原病院としてその歩みを始めました。その後、運営主体が変わり、1948年（昭和23年）4月には吉原市国民健康保険組合の直営病院となりました。同年12月に財団法人恵愛会の設立が認可されると、翌1949年（昭和24年）6月には財団法人恵愛会吉原病院として新たな体制で開設されました。施設の拡充も進み、1954年（昭和29年）5月には病棟の増改築が行われ、病床数は62床となりました。さらに1966年（昭和41年）4月には新病棟が竣工し、99床体制に拡大されました。病院運営の強化を図るため、1999年（平成11年）10月からは社会福祉法人聖隷福祉事業団および財団法人芙蓉協会による業務支援が開始されました。

2000年代に入り、地域ニーズに応じたサービス展開が進められます。2000年（平成12年）3月には訪問看護ステーションけいあいが開設され、同年12月には改装工事が完了し、高度医療機器が導入されました。2001年（平成13年）1月には居宅介護支援事業所けいあいが開設され、同年4月には人工透析室が設けられるなど、提供できる医療サービスの幅が広がりました。同年9月には病院名が財団法人恵愛会聖隷吉原病院へと変更されました。その後も、訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所が増設され、人工透析室も2004年（平成16年）11月には18床へと増床されています。

大規模な施設整備として、2007年（平成19年）8月には新病院が完成し、これを機に財団法人恵愛会聖隷富士病院と名称を改めて移転しました。同時に、関連する訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所も移転・名称変更が行われました。病院の質の向上と維持に努め、2010年（平成22年）6月には財団法人日本医療機能評価機構による病院機能評価（Ver,6.0）の認定を受けています。近年も施設整備は継続され、2012年（平成24年）2月に着工した増改築工事と新管理棟新築工事が2013年（平成25年）3月に竣工しました。法人制度改革に伴い、2013年（平成25年）4月からは一般財団法人恵愛会聖隷富士病院として運営されています。この時期には一般病床が12床増やされ111床となり、同年9月には心臓血管カテーテル治療室が開設されました。さらに2014年（平成26年）4月には一般病床が40床増床され、合計151床体制となり、7階病棟の運用も開始されるなど、医療提供体制の拡充が図られています。

機能と特色

聖隷富士病院は、地域住民の健康を支えるため、幅広い診療科を提供しています。内科、循環器科、外科・肛門外科、耳鼻咽喉科、小児科、整形外科、泌尿器科、眼科、放射線科、リハビリテーション科、皮膚科など、多様な専門分野に対応しています。また、公的な医療機関として、健康保険医療機関や国民健康保険療養取扱機関、労災保険指定医療機関、公害医療指定医療機関、結核予防法指定医療機関、原子爆弾被爆者一般疾病医療取扱機関、特定疾患治療研究事業指定医療機関など、各種指定を受けています。さらに、身体障害者福祉法指定医療機関や、指定自立支援医療機関（更生医療・育成医療・精神通院医療）としても認定されており、様々な患者への医療を提供しています。

アクセス

病院へのアクセスは、公共交通機関、自家用車ともに比較的便利です。岳南電車吉原本町駅からは徒歩約3分、吉原中央バス駅からは徒歩約5分と、鉄道駅・バス停から近い立地にあります。遠方からの来院の場合は、東海道新幹線新富士駅よりタクシーで約10分、東名高速道路富士ICより車で約10分で到達可能です。

関連事項

聖隷富士病院を運営する一般財団法人恵愛会は、社会福祉法人聖隷福祉事業団の関連団体です。聖隷福祉事業団は、医療・福祉分野で広範な活動を展開しており、そのネットワークの中で医療サービスを提供しています。関連する医療機関としては、聖隷沼津病院などがあります。より詳細な情報については、聖隷富士病院の公式ホームページを参照してください。

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