胡軍

胡軍（フー・ジュン）

胡軍（フー・ジュン、生年：1968年3月18日生まれ）は、中華人民共和国出身の実力派俳優であり、演劇、映画、テレビドラマなど多岐にわたる作品で活躍してきました。彼の名は、ヒット作『藍宇 〜情熱の嵐〜』や『天龍八部』などで広く知られています。

背景と来歴

胡軍は、音楽に親しんだ家庭で育ちました。父親の胡宝善と伯父の胡松華は著名な歌手であり、母親の王亦満は元舞台女優という華やかな環境の中で幼少期を過ごしました。兄に一人の姉と、妹が一人おり、音楽の影響は強かったものの、当初は芸術の道には進むつもりはありませんでした。高校時代はジャーナリストを志していましたが、体調を崩したことから進路を変え、1987年に北京の中央戯劇学院表演系へ進学し、俳優の道を歩み始めます。卒業後、北京人民芸術劇院に入団し、多彩な演技の経験を積み重ねました。

1997年、カンヌ国際映画祭で注目を集めた映画『東宮西宮』に出演し、同性愛者に翻弄される警官役でタオルミナ国際映画祭の主演男優賞を獲得しますが、中国国内ではのちに上演禁止となり、苦しい時期を過ごすこととなりました。にも関わらず、彼は俳優としての地位を築き上げ、2001年には映画『藍宇 〜情熱の嵐〜』でバイセクシャルの男性を演じ、香港金紫荊奨の最優秀主演男優賞を受賞しました。これは彼にとっての転機となり、以後は武侠ドラマ『天龍八部』の主演として広く知られるようになります。

さらに、2007年に『レッドクリフ』へ出演し、国際的な舞台でも活躍するようになります。2008年に自身の映画制作のための個人工作室を設立し、俳優としても映画を中心に活動を移していきました。

私生活

私生活では舞台女優の盧芳（ルー・ファン）と1999年に結婚し、夫妻は4年の交際を経てゴールインしています。2001年には長女が誕生し、家族を大切にする愛妻家としても知られています。興味深いことに、彼らは映画『藍宇 〜情熱の嵐〜』で兄妹役として共演したこともあります。

主な作品

胡軍の作品は映画、テレビドラマともに多岐にわたります。彼の出演作品には以下が含まれます：

• - 映画：『烈火恩怨』（1990年）、『藍宇 〜情熱の嵐〜』（2001年）、『レッドクリフ』（2008年、2009年）など。
• - テレビドラマ：『天龍八部』（2003年）、『大明帝国 朱元璋』（2005年）、『将夜 戦乱の帝国』（2018年）など。

彼の演技スタイルは情熱的であり、役に対する深い理解が感じられます。胡軍はこれまでの経験を生かし、ますます進化し続ける俳優であり、今後の作品にも期待が寄せられています。

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