胸騒ぎの恋人

映画『胸騒ぎの恋人』解説

『胸騒ぎの恋人』（原題: Les Amours imaginaires、英題: Heartbeats）は、2010年に公開されたカナダのドラマ映画です。グザヴィエ・ドランが監督・脚本・主演を務め、モニカ・ショクリ、ニールス・シュネデールなどが出演しています。

あらすじ

ゲイのフランシスとストレートのマリーは、まるで姉弟のような親友同士。ある日、友人たちとのパーティーで、明るく社交的な美青年ニコラに出会います。フランシスもマリーも、ニコラに一目惚れしてしまいます。

口では好みではないと言いながらも、ニコラとの距離を縮めていく2人。3人で遊ぶことも増え、それぞれのセックスの相手には不自由していなかったにもかかわらず、無邪気なニコラへの想いを募らせていきます。マリーが積極的にアプローチするのに対し、フランシスはマリーを気遣って遠慮気味でしたが、小旅行先でニコラと楽しげに戯れるフランシスに、マリーは嫉妬し、取っ組み合いの喧嘩を始めてしまいます。

その様子を目撃したニコラは、2人との間に距離を置くようになります。それでもニコラへの想いを抑えきれないフランシスとマリーは、それぞれ告白しますが、ニコラにあっさりと拒絶されてしまいます。失恋した2人は、再び以前のような親友関係に戻ります。

1年後、ある夜のパーティーでフランシスとマリーはニコラと再会しますが、2人はニコラを拒絶し、無視します。そして、パーティーで出会ったハンサムな青年に、再び2人は同時に恋をしてしまうのでした。

キャスト

フランシス: グザヴィエ・ドラン
マリー: モニカ・ショクリ
ニコラ: ニールス・シュネデール
デジレ: アンヌ・ドルヴァル
ある男性: ルイ・ガレル

作品の評価

本作は、映像美や音楽、そして登場人物たちの感情の機微を繊細に描いた演出が高く評価されています。

アロシネ: フランスのメディアによる評価の平均点は5点満点中3.5点
Rotten Tomatoes: 批評家の73%が高評価、平均点は10点満点中6.9点
Metacritic: 平均点は100点満点中70点

批評家からは、芸術的な映像美と、魅力的なコンセプトが高く評価される一方で、監督の演出が過剰であるという指摘もあります。

まとめ

『胸騒ぎの恋人』は、三角関係の苦悩と、友情、そして自己探求を描いた作品です。グザヴィエ・ドランの才能が光る、美しくも切ない青春映画として、多くの観客を魅了しています。未公開の時代が長く続きましたが、2014年には日本でも劇場公開され、ドラン監督の知名度を高めるきっかけとなりました。

外部リンク

公式ウェブサイト（日本語）
公式ウェブサイト（フランス語）
胸騒ぎの恋人 - allcinema
胸騒ぎの恋人 - KINENOTE
Heartbeats - オールムービー（英語）
Les amours imaginaires - IMDb（英語）
Heartbeats - TCM Movie Database（英語）
Heartbeats - Rotten Tomatoes（英語）
* Les Amours Imaginaires - AlloCiné（フランス語）

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