能田茂

能田茂（のだ しげる）は、1958年生まれ、東京都出身の日本の漫画家です。そのキャリアは、1977年に漫画家の金井たつおに師事したことから始まりました。1981年には、ヤングジャンプ増刊でデビューを果たし、初期には「のだしげる」名義で活動していました。

初期の作品群は、師である金井たつおの画風に影響を受けたラブコメ作品が中心でした。しかし、金井たつおの師匠である本宮ひろ志のアシスタントも兼務するようになったことが、彼の作風に変化をもたらします。次第に、金井風の絵柄と本宮風の絵柄を使い分けるようになり、その表現の幅を広げていきました。

その後、能田茂名義で発表する作品においては、本宮ひろ志系の画風に統一しました。この画風の転換が、彼の代表作となる『監査役野崎修平』シリーズの誕生につながります。原作を周良貨が担当したこのシリーズは、能田茂のキャリアにおける最大のヒット作となりました。

能田茂は、非常に多くの作品を手がけており、その多くは原作付きの作品です。「のだしげる」名義での作品には、鏡丈二原作の『男華』、高山芳紀原作の『ラガー』、磯田健一郎原作の『F-1伝説』、田原成貴原作の『的中-GET-』、寺島優原作の『美♥美ハリケーン』、団龍彦原作の『デビルっ子ルル』、樋口雅一原作の『PLATOON』と『くたばれ甲子園』、林律雄原作の『巨根三四郎』、高山芳紀原作の『サッカー魁』、高橋三千綱原作の『タケルの誓い』などがあります。

「能田茂」名義での作品には、周良貨原作の『監査役野崎修平』シリーズの他に、滝直毅原作の『どっかん!』、田原成貴原作の『法の庭』、東山道彦原作の『賭専』などがあります。また、『Dr.検事モロハシ』や『すべてはお客様のために イオングループ（特に岡田屋・ジャスコ部分）の歴史のコミカライズ』など、幅広いテーマの作品を手がけています。

このように、能田茂は、初期のラブコメから社会派ドラマ、企業コミックまで、多様なジャンルを手がける漫画家として、日本の漫画界において独自の地位を確立しています。

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