臨月 (中島みゆきのアルバム)

アルバム『臨月』の概要

中島みゆきが1981年3月5日に発表したアルバム『臨月』は、彼女の8作目のオリジナル作品であり、音楽シーンに多大な影響を与えた名盤です。このアルバムは、その年の年間ヒットチャートで第7位に順位付けされ、さらに第23回日本レコード大賞のベストアルバムに選出されるなど、非常に高い評価を受けました。

音楽スタイルと編曲者

『臨月』には、中島みゆきの独特な歌詞とメロディーが存分に表現されています。その中でも、特に印象的なのは収録曲「ひとり上手」や「雪」です。これらの楽曲は、彼女の心の奥底にある感情を巧みに表現しており、多くのファンの心に響きました。

加えて、本アルバムの編曲は、当時の音楽シーンで比較されていた松任谷正隆が手掛けていることも注目したいポイントです。彼は、中島みゆきと同時代に活躍していたアーティストであり、アルバム全体の音楽的な完成度を高める役割を果たしました。

再発盤と特別なリリース

このアルバムは、1982年にキャニオン・レコードからCD化され、その後も何度か再発されています。特に2011年には、ロサンゼルスのPrecision Masteringで新たにデジタルリマスタリングされたCDがリリースされ、音質がさらに向上しました。加えて、2012年には『中島みゆきBOX 私の声が聞こえますか〜臨月』と題された8枚組のBOXセットが通信販売限定で発売され、さらに多くのリスナーにこのアルバムの魅力が伝わる機会となりました。

一方、ポニーキャニオンによる盤は廃盤となっていますが、2021年時点でも通販限定で関連商品が販売中であり、コレクターズアイテムとしての価値も持っています。

収録楽曲とその背景

アルバムに収録されている全楽曲は中島みゆきが作詞・作曲を手がけています。

• - あした天気になれ: 編曲を星勝が担当、この曲はリリース後にシングルとしても登場しました。
• - あなたが海を見ているうちに: 編曲は安田裕美。珍しく車名（フェアレディ）が歌詞に使用されています。
• - あわせ鏡: 松任谷正隆による編曲、後に『いまのきもち』でセルフカバーされています。
• - ひとり上手: ミックス違いのアルバムバージョンです。
• - 雪: 亡き父親への思いを綴った深い歌詞が印象的です。
• - バス通り: 編曲は萩田光雄。
• - 友情: 再び松任谷正隆が手掛けています。
• - 成人世代: 星勝による編曲。
• - 夜曲: これも松任谷正隆による編曲です。

総括

『臨月』は、中島みゆきの音楽的成長と独自のスタイルが詰まった作品であり、その後の日本の音楽シーンにおける重要な基盤となりました。彼女の歌声と詩の力は、今なお多くの人々に感動を与え続けています。

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