自動契約機

自動契約機について

自動契約機とは、消費者金融の支店や無人店舗に設置された大型の情報機器であり、顧客が必要な身分証明書を提示し、情報を入力することで、その場で契約手続きとキャッシングカードの発行を行うことができます。一般には「無人契約機」とも呼ばれますが、実際にはオペレーターによる審査が行われるため、完全なる無人ではありません。1993年、アコムが初めて設置した「むじんくん」がこのシステムの先駆けとされています。

自動契約機の概要

自動契約機は、主に無人店舗に設けられていますが、その他にも銀行系消費者金融会社のカード申し込み専用機が存在します。これらは契約申込書類の投函や本人確認資料のスキャンを行い、特定の機能に特化しています。また、三菱東京UFJ銀行の自動受付機や三井住友銀行のローン契約機も、自動契約機と似たようなサービスを提供しています。主要なメーカーとしては、オムロン、NEC、沖電気工業などが挙げられます。

一方で、鉄道会社の自動券売機も、遠隔地との情報やり取りを行う点で自動契約機と似ています。

自動契約機の特長

自動契約機の最大の利点は、対面での審査なしに契約申し込みができる点です。システムは通信回線を利用したテレビ会議技術を基にしており、複数のカメラによって契約者の表情や行動をモニタリングします。これにより、店頭での対面審査と同様に信用度の確認が行えるため、スムーズに契約を行うことが可能となっています。

契約時には、身分証明書の確認がスキャンやファクシミリを通じて行われ、迅速な審査を実現しています。契約が終わると、その場でキャッシングカードを発行し、隣接の現金自動支払機で即座にキャッシュを引き出せる利便性も特徴です。

課題点

一方で、自動契約機には課題も存在しています。無人店舗では人件費を抑えることができ、得られる利便性は大きいものの、その仕組みがかえって消費者金融からの借り入れを容易にし、債務整理やクレジットサラ金問題の原因となっているとの指摘があります。特に、他人の身分証明書を悪用する詐欺が過去に多発しており、本人確認の手続きにさらに注意を払う必要が出てきています。

実際に、本人の申告による信用情報の確認が不十分なまま健康保険証が不正に使用され、契約後に不審な行動が発覚し、警察に通報される事件も報告されています。こうした背景から、契約機の利用時には十分な本人確認が求められるようになっています。

代表的な自動契約機の名称

以下は、代表的な自動契約機の名称です：

• - アコム: むじんくん
• - アイフル: お自動さん
• - プロミス: いらっしゃいまし〜ん
• - 武富士: ￥enむすび
• - レイク: 無人契約機（以前は「ひとりででき太」として知られていました）
• - 三洋信販: ポケットバンク

これらの機種名からも、消費者に寄り添ったサービスを提供しようとする姿勢が伺えます。

まとめ

自動契約機は、利便性を提供する一方で、個人及び社会に対する影響を考慮する必要がある存在です。顧客のニーズに応える形で進化し続けるこのシステムですが、利用時のリスクや課題にも目を向けることが求められています。

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