至誠会 (東京女子医科大学)

一般社団法人至誠会は、東京都新宿区に本部を置く、東京女子医科大学医学部の卒業生を会員とする同窓会組織です。この組織は、単なる同窓会としての枠を超え、医療機関の運営や医学研究への助成、医療従事者の育成など、幅広い公益事業を手がけている点が特徴です。

至誠会の歴史は、東京女子医科大学の創設者であり、初代会長を務めた女医の吉岡弥生に深く根ざしています。当初は同窓会として設立された至誠会ですが、その活動は次第に拡大し、医療分野における重要な役割を担うようになりました。

特に、至誠会が運営する至誠会第二病院は、東京都世田谷区上祖師谷に位置し、305床を有する総合病院として、地域医療に貢献しています。かつては332床を有していましたが、2006年に療養病棟を閉鎖しました。この病院は、厚生労働省から臨床研修病院の指定を受けており、東京女子医科大学の卒後臨床研修プログラムにも参加しています。東京女子医科大学の系列病院として、教育・研修の面でも重要な役割を果たしています。

会員構成は、東京女子医科大学医学部（その前身を含む）の卒業生が正会員、在学生が準会員となっています。

至誠会の歴史を振り返ると、1897年に吉岡弥生が東京市麹町区に東京至誠医院を開業したことに始まります。その後、1900年には、東京至誠医院の一室を借りて東京女医学校が創立されました。同窓会としての「校友会」が設立されたのは1910年であり、これが後の至誠会の前身となります。1923年には校友会が「至誠会」と改称し、東京至誠医院は「至誠会病院」となりました。残念ながら、この至誠会病院は東京大空襲で焼失し、再建されることはありませんでした。しかし、1929年には吉岡弥生により北多摩郡千歳村に「至誠会病院千歳村分院」が開設され、これが現在の至誠会第二病院へと発展しました。2016年には大阪府にあった有床診療所である至誠会産科婦人科を閉鎖しています。

過去には、牛込区（現在の新宿区）市谷仲之町にも至誠会第三病院が存在しましたが、こちらも至誠会病院と同様に戦災で焼失し、再建されていません。

現在、至誠会が設置している主な医療機関としては、至誠会第二病院と至誠会看護専門学校があります。これらの施設は、医療の現場を支える重要な役割を担っています。

近年、東京女子医科大学の寄付金問題が発覚し、社会的な関心を集めましたが、至誠会はこれらの問題とは直接的な関連はありません。詳細については、東京女子医科大学や至誠会の公式サイト等をご確認ください。

関連情報として、東京女子医科大学の公式サイト、一般社団法人至誠会の公式サイト、そして至誠会第二病院の公式サイトが挙げられます。これらのサイトでは、各組織の最新情報や活動内容を確認することができます。

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