興仁之門

興仁之門についての詳細

興仁之門（こうじんしもん）、またの名を東大門（トンデムン）は、李氏朝鮮時代に設けられた城郭の門です。この門は、韓国の首都ソウルを囲む主要な城門の一つとして、当時の防衛機構の中で重要な役割を果たしました。1983年に大韓民国の指定宝物第1号に認定され、その文化的・歴史的価値が評価されています。

歴史的背景

興仁之門は1396年に初めて建設され、その後1453年と1869年に修復されました。この門の名前には儒学の徳目である「仁義礼智信」が由来しています。具体的には、北に位置する興仁之門、南に位置する敦義門、西に崇礼門、東に粛靖門が存在し、これらの門は四大門と呼ばれています。興仁之門が他の門と異なり4字の名称を持つ理由は、漢陽の東方の土地が風水的に弱く、その気を高めるためだと言われています。

日本統治時代

1934年に日本の朝鮮総督府は、崇礼門を宝物第1号に、興仁之門を第2号に指定しました。この二つの門は朝鮮において最も重要な文化財として評価され、当時の日本政府は同等に扱っていたことがわかります。さらに、1962年に大韓民国政府は崇礼門を国宝第1号に指定しましたが、興仁之門はその後1963年に指定宝物第1号として認定され、その立場は格下となりました。この変更の理由は、現在残る興仁之門が1869年に再建されたためとされています。

現在の状況

現在、興仁之門は鐘路区に位置していますが、かつては東大門区に属していました。門の周辺は観光名所としても知られ、多くの訪問客が集います。興仁之門の美しさと歴史的意義は、今もなお人々の心を惹きつけています。

放火事件

2018年3月9日、午前2時頃、興仁之門は放火により2階の欄干付近から出火しましたが、消防隊の迅速な対応により、約4分で消火され、重大な被害は免れました。こうした事件は、文化財の保護の重要性を再認識させる出来事でした。

関連項目

興仁之門は、高興門という政治家の名前の由来ともなっています。また、さらなる情報は文化財庁の公式ページやKorea Roadviewを通じて確認できます。興仁之門は、李氏朝鮮時代の歴史を感じる貴重な文化遺産として、今後もその価値を持ち続けることでしょう。

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