興津裕康

興津裕康（おきつ ひろやす）は、日本における会計学の権威として知られ、1939年11月11日に生まれ、2011年1月19日に亡くなりました。彼は経営学博士の学位を持ち、その学位論文は「ドイツにおける貸借対照表論の理論形成に関する研究」というテーマで、1985年に取得しています。彼は近畿大学の名誉教授であり、日本簿記学会および日本会計史学会の会長も務めました。

略歴

興津は兵庫県三原郡西淡町（現在の南あわじ市）で生まれました。1964年には関西学院大学の商学部を卒業し、1969年には神戸大学大学院経営学研究科の博士課程を満期退学しました。その後、彼は広島商科大学で講師として教育に従事し、名称変更に伴い広島修道大学の助教授に就任しました。1985年に博士号を取得後、近畿大学商経学部の教授となり、2005年には日本会計史学会の会長に就任しました。彼は2008年に退任し、その際に名誉教授の称号を受けました。また、日本簿記学会の会長も歴任しており、彼の影響力は全国に広がっていました。

研究と著作

興津裕康は、貸借対照表論に関する重要な研究を行い、様々な著書を出版しています。彼の代表的な著作には、『貸借対照表論の展開　ドイツにおける貸借対照表論の系譜』や『貸借対照表論の研究』などがあり、これらは会計学の分野で広く引用されています。

その他にも、1988年には『公認会計士2次試験実戦テスト簿記』、1989年には『現代財務会計』、1990年には『入門財務会計』を出版し、1991年には『体系財務諸表論』、1992年には『財務会計の理論』といった著作もあります。彼の著作は、学生や専門家にとって貴重なリソースとなっています。

共編著及び翻訳

興津はまた、共編著としても数多くの書籍を手がけています。1979年には「簿記概論」、1981年には「演習簿記論」、1993年には「簿記原理」を共同で執筆しました。さらに、近年の著作には2005年の「20世紀におけるわが国会計学研究の軌跡」が含まれています。また、1992年にはマルセル・シュヴァイツァーの『貸借対照表の構造と機能』の監訳も手がけています。

結論

興津裕康は、日本の会計学界に多大な貢献をした学者であり、彼の業績は今日の会計学研究や教育において重要な位置を占めています。彼の研究成果は多くの学生や専門家に影響を与え、会計学の発展に寄与しました。彼の業績は今なお、多くの人々に受け継がれています。

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