西淡町

西淡町：淡路島の南部に栄えた歴史と自然の町

西淡町は、兵庫県淡路島の南部に位置していた町です。2005年1月11日、周辺の3町と共に合併し、南あわじ市の一部となりました。大日川、三原川など複数の河川が流れ、多くのため池が点在する自然豊かな地域でした。隣接市[[町村]]は、津名郡五色町、三原郡緑町、三原[[町]]、南淡[[町]]、そして鳴門海峡を挟んで徳島県鳴門市と接していました。

歴史と行政

古くは幡多郷、神稲郷と呼ばれており、長い歴史を刻んできました。1957年7月1日、松帆村、湊町、津井村、阿那賀村、伊加利村、志知村が合併して西淡町が発足。その後、1957年10月1日には、志知村の一部が三原[[町]]に編入されました。1993年7月8日からは、長江和幸氏が町長を務めていました。2005年の合併により、西淡町は歴史に幕を閉じました。

産業と経済

西淡町の産業は多岐に渡り、農業、漁業、工業が盛んでした。農業では、米、野菜、酪農を中心とした複合経営が営まれていました。漁業では、海苔やワカメなどの養殖、クルマエビやヒラメなどの稚魚育成、放流といった栽培漁業が主要産業でした。また、淡路瓦の生産も重要な工業として発展していました。

2000年の国勢調査によると、産業人口は7,103人で、第1次産業が1,480人(20.8%)、第2次産業が2,487人(35.0%)、第3次産業が3,134人(44.1%)でした。昼夜間人口比は90.6%でした。観光面では、鳴門のうず潮と慶野松原が重要な観光資源として知られていました。

教育と文化

町内には高等学校はありませんでしたが、兵庫県立志知高等学校が近隣にありました。かつては、兵庫県立洲本高等学校西淡分校（現在の兵庫県立志知高等学校の前身）が存在していました。中学校は西淡町立御原中学校と西淡町立辰美中学校、小学校は西淡町立松帆小学校、西淡町立湊小学校、西淡町立津井小学校、西淡町立伊加利小学校、西淡町立志知小学校がありました。他にも複数の幼稚園と保育園が設置されていました。

交通

西淡町には、神戸淡路鳴門自動車道が走り、西淡三原インターチェンジと淡路島南インターチェンジがありました。1987年10月までは、西淡仮出入口が暫定的な終点として利用されていました。主要地方道である兵庫県道25号南淡西淡線（うずしおライン）や兵庫県道31号福良江井岩屋線（淡路サンセットライン）をはじめ、多くの県道が町内を通っていました。

観光と文化施設

慶野松原は海水浴場やキャンプ場として親しまれ、滝川記念美術館玉青館、国清禅寺（牡丹まつり、南画で有名）なども町の文化を彩っていました。うずしお温泉まつりや大鳴門橋記念館なども観光スポットとして人気でした。

西淡町出身の著名人

西淡町からは、雨堤みなみ（女子バレーボール選手）、大内兵衛（マルクス経済学者、元東京大学名誉教授）、興津和幸（声優）、興津大三（元サッカー選手）、加地亮（プロサッカー選手）、樫野幸子（元バレーボール選手）、木場昌雄（元サッカー選手）、桑島省三（海軍中将）、古東領左衛門（津井村庄屋、天誅組志士）、波戸康広（元プロサッカー選手）、浜田駿吉（元ホッケー選手、実業家）、不動立山（日本画家）、宮本一三（衆議院議員、元文部科学副大臣）、山口崇（俳優、クイズタイムショック2代目司会）など多くの著名人が輩出されています。

西淡町は、自然と歴史、そして人々の営みが織りなす、魅力的な町でした。その歴史と文化は、南あわじ市の一部として受け継がれています。

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