興玉神

興玉神について

概要

興玉神（おきたまのかみ）は、三重県伊勢市の伊勢神宮皇大神宮（内宮）に属する重要な神社であり、その祭神でもあります。特に興玉神は内宮の御垣内に祀られ、一般の参拝者はこの区域に立ち入ることができず、付近の参道から遥拝することが求められます。また、興玉神は内宮の守護神として重要な存在であり、祭りが行われるたびに特別な儀式が捧げられます。

興玉神の祭神と役割

興玉神は、内宮の所管社の中で滝祭神に次ぐ位置を持ち、常に西向きに鎮座しています。そして、その祭事においては月次祭や神嘗祭に際して、全ての奉仕者がまず興玉神への誠実な祈りを捧げることが重要視されています。興玉神は、伝承によると猿田彦大神あるいはその子孫である大田命の別名とされており、鎌倉時代においては更にその重要性が強調されてきました。

宮比神と屋乃波比伎神

興玉神に加え、内宮の御垣内には同じく重要な宮比神（みやびのかみ）と屋乃波比伎神（やのはひきのかみ）も鎮座しています。宮比神は内宮の所管社30社の中で第3位の位置を持ち、北向きに鎮座しています。祭神としては大宮売命あるいは天鈿女命の別名とされています。

屋乃波比伎神は、38社の総合的な地位の中で第4位に位置し、祭神としても屋乃波比伎神自身が称されています。気候にも影響され、古くから外物忌父らの神饌供物が奉納されることが多く見られるため、屋乃波比伎神の役割も重要です。こうした神々はそれぞれに特異な祭祀を行い、相互に補完し合う形で内宮の祭事を支えています。

歴史

興玉神と宮比神の名は、平安時代末期の文献から確認されており、屋乃波比伎神は「矢乃波々岐神」として記録されています。興玉神と宮比神は1669年以降、内宮内の特定位置に鎮座していましたが、1869年からは新しい位置へと移動しています。これらの歴史は、神々の祭りや役割を理解するために重要なキーとなります。

交通アクセス

興玉神を訪れる場合、JR参宮線や近鉄山田線の伊勢市駅から三重交通バスで約15分の距離にあります。伊勢自動車道の伊勢西ICや伊勢ICからもアクセスが良く、駐車場も完備されています。これにより、訪問者はスムーズに興玉神およびその他の内宮の地を巡ることが可能です。

まとめ

興玉神は、伊勢神宮の内宮の重要な一部を担っており、その歴史と祭事は日本の伝統文化に深く根ざしています。これらの神々は、様々な祭儀を通じてその存在の重要性を新たにしており、今後も敬われ続けることでしょう。

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