興聖寺 (鎌倉市)

興聖寺（こうしょうじ）

興聖寺は、かつて神奈川県鎌倉市に存在した臨済宗の寺院です。山号は功臣山と称していました。この寺院は、臨済宗における重要な寺格である関東十刹の一つに数えられていました。

歴史

興聖寺は、夢窓疎石（むそうそせき）を開山として創建されました。夢窓疎石は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて活躍した著名な禅僧であり、作庭家としても知られています。興聖寺は、その高い格式から関東十刹に列せられ、当時は多くの僧侶や人々が訪れる寺院として栄えていました。

しかし、その後の歴史の中で興聖寺は廃寺となり、現在ではその具体的な場所や建物も残っていません。興聖寺が廃寺となった正確な年は記録に残っておらず、その歴史は謎に包まれています。

功臣山の山号について

興聖寺の山号である「功臣山」は、同じく鎌倉市にある報国寺（ほうこくじ）の山号と同じです。しかし、興聖寺と報国寺はそれぞれ異なる寺院であり、開山も異なります。そのため、両寺院を同一のものと見なすことはできません。

記録に残る興聖寺

興聖寺の名前は、いくつかの文献にその存在が記録されています。例えば、『五山記考異』には関東十刹の一つとして「功臣山興聖寺」という記述が見られます。また、『鎌倉五山記』の別伝にも、十刹の一つとしてその名が記されています。これらの記録から、興聖寺がかつて鎌倉において重要な寺院であったことが伺えます。

まとめ

興聖寺は、夢窓疎石を開山とする臨済宗の寺院で、関東十刹の一つとして栄えましたが、その歴史は廃寺という形で幕を閉じました。現在ではその姿を見ることはできませんが、文献を通じてその存在を知ることができます。鎌倉の歴史を語る上で、興聖寺は重要な寺院の一つであったと言えるでしょう。

関連項目

十刹
関東十刹

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