舟川ダム

富山県入善町にそびえる舟川ダム：地域を守る生命線

富山県下新川郡入善町、小川水系の舟川上流部には、地域住民の安全と生活を守るために建設された舟川ダムが位置しています。このダムは、洪水調節、流水の正常な機能維持、そして冬季の消雪用水確保という多目的な役割を担う重要なインフラです。

洪水から町を守る、地域住民の生命線

舟川ダムの建設は、入善町舟見地区における度重なる洪水被害を軽減するため、喫緊の課題でした。豪雨や台風による水害から町を守るという、住民の安全を守るための重要な役割を担っています。ダムによって、上流からの大量の水を一時的に貯留することで、下流への急激な水流を抑制し、洪水被害の軽減に大きく貢献しています。

川の流れを正常に保つ、自然との共存

舟川ダムは、洪水調節だけでなく、流水の正常な機能維持にも貢献しています。年間を通じて安定した水量を確保することで、下流域の生態系を守り、農業用水や生活用水などの安定供給にも繋がっています。ダムによって管理された水の流れは、地域の自然環境と共存するための重要な要素となっています。

冬の厳しい寒さから地域を守る、消雪用水確保

富山県は、冬季の降雪量が多い地域です。舟川ダムは、冬季における消雪用水確保も重要な役割として担っています。ダムに貯留された水は、道路や生活道路の除雪に利用され、交通の安全確保や日常生活の円滑な運営に貢献しています。

長期にわたる建設と、地域への貢献

舟川ダムの建設は、1991年度から予備調査が開始され、1993年度に着工。その後、2006年12月にはダム本体工事の契約締結、基礎掘削を経て、2008年10月から2010年10月にかけて堤体のコンクリート打設工事が行われました。そして、2012年1月から5月にかけて試験湛水を経て、同年8月28日に竣工記念式典が開催されました。10年以上に及ぶ歳月をかけて完成した舟川ダムは、入善町の発展と住民の安全・安心に大きく貢献しています。

地域社会との調和

舟川ダムは、単なる治水・利水施設にとどまらず、地域住民との調和を図りながら建設・運用されています。ダム周辺地域には、自然環境との調和を考慮した整備が行われ、地域住民の憩いの場としての機能も果たしています。

今後の展望

舟川ダムは、これからも入善町の安全と発展に貢献していくとともに、気候変動への対応など、今後の課題にも積極的に取り組んでいくことが期待されます。地域住民との連携を強化しながら、持続可能な社会の実現に向けた役割を果たしていくことが重要です。

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