舩後靖彦

舩後 靖彦（ふなご やすひこ）

舩後靖彦は、1957年10月4日に岐阜県岐阜市に生まれた日本の政治家で、れいわ新選組に所属する参議院議員です。彼は筋萎縮性側索硬化症（ALS）を患いながらも、人々に熱意を持って政策を訴える姿勢が注目されています。また、彼は「全身麻痺ギタリスト」としても知られています。

人生と経歴

10歳の頃に千葉県に移り住んだ舩後は、千葉南高等学校を卒業後、拓殖大学で政経学を学びました。卒業後はプロのミュージシャンを目指しましたが、1982年には酒田時計貿易株式会社に就職。28歳で結婚し、順調な生活が送られていました。

しかし、1999年の夏には急に手足の感覚を失い、2000年にはALSと診断されました。これにより、彼の生活は一変し、2002年には人工呼吸器と胃ろうが必要に。2008年には右手中指まで麻痺が進行しました。多くの人が絶望する中で、彼はピアサポートに生きる意味を見い出し、様々な創作活動や講演活動を開始しました。

政治活動への道

2014年には松戸市議会議員選挙に無所属で立候補しましたが、当選は果たせませんでした。その後、2019年の第25回参議院議員選挙では、れいわ新選組から比例区特定枠の1位として出馬し、見事当選を果たしました。舩後は、ALSを発症して以降に国政選挙で当選した初の人物と考えられています。

当選直後から、重度障害者に対する訪問介護サービスの利用拡大を求めるなど、障害者に対する権利の充実を訴える活動を行っています。在任中には文教科学委員会や特別委員会に所属し、見識を深めています。また、2020年にはれいわ新選組の副代表に就任しました。

趣味と創作活動

舩後は、音楽への情熱を失わず、特にギターに取り組んでいます。彼は「舩後ファミリーライブ」というイベントを千葉で主催し、若い頃のプロ志望の経験を生かして、全身麻痺でも演奏可能なシステムを大学の助手時代に開発しました。2010年には全身麻痺ギタリストとしてステージに立ったとき、彼の演奏は多くの人に感動を与えました。

2017年にはCD「Go! Your own way -自分の道を行け-」を制作し、活動の幅を広げています。音楽を通じて、ALSや障害を持つ人々に勇気を与えようとする彼の姿勢は、多くの支持を集めています。

政策へのアプローチ

舩後は障害者の権利を重視し、権利条約の実施や各種法案の改正を訴えています。彼は特に障害者支援に関連する法整備を推進しており、その姿勢は障害者とその家族に多くの希望を与えています。また、選択的夫婦別姓制度や同性婚については賛成の姿勢を持つなど、社会的な公正を先導する立場を取っています。

彼の生き方や活動は、多くの障害者やその家族にとって励みとなり、障害のある人々がより良い生活を送れる社会の実現を目指して奮闘しています。

個性と人柄

喉に人工呼吸器のチューブをつけているため、舩後は声を出すことができず、国会での質問はパソコンを用いた電子音声で行っています。それでも、彼の強い意志と情熱は、多くの人々に影響を与え、支持を集め続けています。舩後靖彦は、障害があっても夢を追い続け、その道を切り開く象徴的な存在です。

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