舩橋晴雄

舩橋晴雄について

舩橋晴雄（ふなばし はるお）は、1946年9月19日生まれの日本の官僚、実業家、著述家です。東京大学法学部を卒業後、大蔵省（現財務省）に入省し、主に国際金融や税務分野でキャリアを重ねました。国土交通審議官を最後に退官した後は、シリウス・インスティテュート株式会社を設立し、代表取締役として活躍しています。また、大学での客員教授や複数の企業の監査役、取締役も務めています。著述家としても幅広く活動しており、経済、歴史、文化に関する多数の著書があります。

官僚としての経歴

1969年に大蔵省に入省後、銀行局総務課を皮切りに、国際金融局、証券局、国税庁などで要職を歴任しました。特に、国際金融局では国際金融業務課長を務め、国際的な金融政策に携わりました。税務分野では、高田税務署長、福岡国税局直税部長、東京税関長、国税庁課税部長、国税庁次長などを歴任し、日本の税制に深く関わりました。また、環境庁にも出向し、環境保健部保健企画課長を務めた経験もあります。

国土交通省での活躍

2000年には国土庁長官官房長に就任し、国土交通省発足後は政策統括官、国土交通審議官を歴任しました。国土交通省では、国土計画や交通政策の立案、実施に携わり、日本の社会基盤整備に貢献しました。2002年に退官するまで、官僚として長年にわたり国政に携わりました。

実業家、教育者としての活動

退官後は、シリウス・インスティテュート株式会社を設立し、代表取締役を務めています。また、一橋大学大学院国際企業戦略研究科客員教授として教鞭を執り、後進の育成にも尽力しています。さらに、ケネディクス株式会社、株式会社田中化学研究所、鴻池運輸株式会社、株式会社モリモト、株式会社パソナグループ、第一生命保険相互会社などの監査役や取締役を歴任し、企業の経営にも深く関わっています。

著述家としての活動

舩橋晴雄は、経済、歴史、文化に関する造詣が深く、多数の著書があります。初期の著作には、『イカロスの墜落のある風景――欧州経済史紀行』や『鎖国の窓――異文化の受容と拒絶』などがあり、経済史や異文化交流に関する考察がみられます。また、『日本経済の故郷を歩く――蓮如から龍馬へ』、『あらためて経済の原点を考える――日本人の知恵と経済倫理』、『新日本永代蔵――企業永続の法則』など、日本経済や経営に関する著作も多数あります。近年では、『純和風経営論』、『平安人物志　若冲・応挙・蕭白らを生んだ時代とその精神』、『藝術経営のすゝめ　強い会社を作る藝術の力』など、日本文化や芸術をテーマにした著作も発表しています。

受賞

2017年には、長年の功績が認められ、瑞宝重光章を受章しました。

まとめ

舩橋晴雄は、官僚、実業家、教育者、著述家として多岐にわたる分野で活躍する人物です。国際金融、税務、国土交通行政に携わった経験から、経済、経営、歴史、文化に関する深い知識を持ち、その知見を活かして、企業の経営、人材育成、社会貢献に尽力しています。

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