般若寺 (長春市)

般若寺（はんにゃじ）は、中華人民共和国吉林省長春市南関区に位置する天台宗の寺院です。その歴史は20世紀初頭に遡り、激動の時代を経て、現在も信仰の場として存在しています。

歴史

1923年、天台宗の僧侶である倓虚（たんきょ）によって、般若寺として開かれました。しかし、1931年9月18日、大日本帝国陸軍が長春市を占領すると、鉄道建設のために兵士によって寺院が解体されるという苦難に見舞われました。

その後、1934年に寺院は長春街へ移転し、「護国般若寺」と改名されました。1936年以降、山門、天王殿、大雄宝殿が次々と建立され、寺院としての体裁を整えていきました。

1983年には、中華人民共和国国務院により、漢族地区仏教全国重点寺院の一つに認定され、中国仏教における重要な寺院としての地位を確立しました。

伽藍

般若寺の主要な伽藍は以下の通りです。

山門：寺院の入り口であり、参拝者を迎える門です。
天王殿：四天王を安置する堂宇です。
大雄宝殿：本尊を安置する中心的な建物です。
三聖殿：阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩の三尊を祀るお堂です。

主な住僧

般若寺の歴史を支えてきた主な住僧は以下の通りです。

倓虚（たんきょ）：1923年–1932年 (創建者)
澍培（じゅばい）：1932年–1983年
成剛（せいごう）：1983年–2017年

参考文献

張馭寰 (2012). “長春最大的寺院：護国般若寺” (中国語). 『図解中国著名仏教寺院』. 北京市: 当代中国出版社. p. 59–60. ISBN 978-7-5154-0135-5

般若寺は、その設立から現在に至るまで、中国の歴史と仏教の変遷を見つめてきた寺院です。その伽藍は、訪れる人々に心の安らぎを与え、中国仏教の奥深さを伝えています。

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