船岡自衛隊ワイルドボアーズ

陸上自衛隊船岡駐屯地を母体とするラグビーユニオンチーム、それが船岡自衛隊ワイルドボアーズです。宮城県柴田町に練習グラウンドを構え、地域に根差した活動を展開しています。チームは1969年に創部され、長い歴史の中で多くの戦績を積み重ねてきました。

チーム名の「ワイルドボアーズ（Wild Boar’s）」は、「野生の猪」を意味しており、その勇猛果敢なイメージはチームのシンボルキャラクターにも反映されています。猪のように力強く、泥臭く戦うスタイルを目指すチームの精神が込められています。

チームのスローガンは、年度ごとにその時の目標やチームの状況に応じて掲げられてきました。例えば、2014年度には「In addition」、2015年度には「J.U.S.T RUGBY - 俺がやる。」といったスローガンが掲げられ、選手たちの意識向上やチームの一体感醸成に貢献しています。

船岡自衛隊ワイルドボアーズは、これまでにいくつかの主要なタイトルを獲得しています。特に、自衛隊内の最高峰大会である全自衛隊ラグビー大会では、驚異的な20連覇という偉業を達成しており、自衛隊ラグビー界における絶対的な強豪としての地位を揺るぎないものにしています。また、地域リーグにおいても実績を残しており、2008年度には関東社会人リーグ1部で優勝を果たしました。さらに、7人制ラグビーにおいても東北・北海道七人制ラグビー大会で優勝経験があります。

チームの歴史は、所属リーグの変遷と共に歩んできました。2000年代初頭は東北社会人リーグで活動し、その後、トップノースリーグを経て、2006-2007シーズンからは関東社会人リーグ1部に参入しました。関東社会人リーグ1部では着実に実力をつけ、前述の2008年度優勝を含む好成績を収めました。2010-2011シーズン終了後には、トップイーストリーグDiv.2への参入を果たし、新たなレベルでの挑戦が始まりました。

トップイーストリーグDiv.2では、厳しい戦いを経験しながらも、2014-2015シーズンには2位、2017-2018シーズンにも2位となるなど、上位争いに加わりました。特に2017-2018シーズンは、その後の順位決定戦を経て、念願のトップイーストリーグDiv.1への昇格を勝ち取りました。しかし、一つ上のレベルであるDiv.1では苦戦を強いられ、2018-2019シーズンは1勝7敗1分で9位となり、一年でDiv.2への降格となりました。

その後、リーグ再編に伴いトップイーストリーグCグループへと所属が変更されました。近年の戦績としては、2021-2022シーズンは3勝4敗で5位、2022-2023シーズンは2勝5敗で7位となり入替戦に臨みましたが、不戦勝により残留を決めています。2023-2024シーズンは2勝5敗で6位、最新の2024-2025シーズンでは4勝3敗と勝ち越し、4位でシーズンを終えました。

過去には、日本代表としても活躍した元新日鉄釜石ラグビー部所属の畠山剛氏のような著名な選手も在籍していました。チームは陸上自衛隊の活動の一環として、また地域スポーツ振興の一助として、日々練習に励み、トップイーストリーグCグループでのさらなる飛躍を目指しています。

他の自衛隊を母体とするラグビーチームには、関東社会人リーグ1部の習志野自衛隊PARATROOPSや、トップウェストCの善通寺自衛隊ラグビー部などがあり、それぞれが地域リーグで活動しています。船岡自衛隊ワイルドボアーズは、これらの自衛隊チームの中でも特に全自衛隊大会での圧倒的な実績を持ち、その存在感を示しています。

チームの最新情報はFacebookページなどで確認できます。陸上自衛隊船岡駐屯地、柴田町といった地域との連携も深めながら、ワイルドボアーズは力強いラグビーを展開し続けています。

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