艦隊

艦隊とは

艦隊は、複数の軍艦や航空機を集めて編成された部隊単位を指します。この構成は、軍艦が2隻以上、または航空隊が2隊以上であることが基本です。さらに、必要に応じて艦艇や各種機関を追加することもあります。英語の「fleet」は古英語の「flēot（船）」から派生した言葉で、この単語が示すように、艦隊は海に密接に関連しています。

日本の艦隊制度

大日本帝国海軍

日本において艦隊制度は1871年にさかのぼります。この年、海軍規則により艦隊の編制方法が定められました。一式は、大艦隊は12隻、中艦隊は8隻、小艦隊は4隻の艦船で構成されるというものでした。後に、小艦隊には運送船を付属させることも規定されました。

最初の中艦隊は1872年に編成されましたが、翌年には解散しました。しかし1882年には、再び11隻の軍艦によって中艦隊が編成され、さらには1885年に「常備小艦隊」や1889年に「常備艦隊」として改編されました。 この1889年7月に制定された「艦隊条例」では、艦隊は3隻以上の軍艦で編成されることが定められましたが、1897年の改正では2隻以上に変更されました。

海上自衛隊

日本の海上自衛隊でも艦隊としての組織が存在します。ここでは、艦隊・隊・隊群といった部隊単位が設定され、それぞれが護衛艦を中心に編成されています。自衛隊の艦隊は、司令官が海将であり、護衛隊群や護衛隊ではそれぞれ異なる階級が部隊の指揮を執ります。具体的には、自衛艦隊（Self Defence Fleet）、護衛艦隊（Fleet Escort Force）、潜水艦隊（Fleet Submarine Force）、練習艦隊などがあります。

他国の艦隊

アメリカ海軍

アメリカ海軍では、特に太平洋と大西洋において、複数の艦隊が編成されています。太平洋艦隊には第3艦隊と第7艦隊が存在し、それぞれ東および西の太平洋方面を担当しています。また、大西洋には第2艦隊と第4艦隊がありますが、第4艦隊は1950年に消滅、2008年に再編成されました。さらに、中東方面を担当する第5艦隊や地中海に配備された第6艦隊、電子戦を担う第10艦隊も存在します。

イギリス海軍

イギリス海軍は歴史的に単一の艦隊編成を持っているものの、過去には複数の艦隊が存在した時代もありました。主な艦隊には、本国艦隊、太平洋艦隊、東洋艦隊、地中海艦隊があります。

ロシア海軍と中国人民共和国海軍

ロシア海軍では、バルチック艦隊、黒海艦隊、太平洋艦隊、北方艦隊、カスピ小艦隊のような様々な艦隊が活躍しています。中国人民解放軍海軍も北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊など、多数の艦隊を有しています。

まとめ

艦隊は海軍における重要な組織単位であり、各国の海軍によってその編成や役割が異なります。日本の海上自衛隊をはじめとして、アメリカ、イギリス、ロシア、中国など、各国の艦隊の仕組みや変遷は興味深い一課題です。艦隊の編成や構成についての理解は、現代の軍事戦略や国際関係を考える上で欠かせない要素です。

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