色摩力夫

色摩力夫（しかま りきお）

プロフィール

色摩力夫は、1928年5月13日に神奈川県横浜市で生まれ、2022年11月24日に逝去した日本の外交官、教育者です。国家基本問題研究所の客員研究員や浜松大学教授を歴任しました。

生い立ちと学歴

旧制の仙台陸軍幼年学校を卒業後、陸軍士官学校61期に進みました。戦後、東京大学文学部仏文学科を卒業し、外交官としてのキャリアをスタートさせました。

外交官としてのキャリア

1954年に外務省に入省し、スペインへの留学を経て、国際連合局社会課長、アメリカ局中南米参事官、内閣官房インドシナ難民連絡調整会議事務局長などの要職を歴任しました。その後、サンパウロ総領事を経て、ホンジュラス、コロンビア、チリの各国で大使を務め、国際舞台で活躍しました。

大学教授としての活動

1992年に外務省を退官後、浜松大学国際経済学部教授に就任し、2003年まで教鞭を執りました。大学では、国際関係や歴史に関する知識を学生に伝え、多くの人材を育成しました。

受賞歴

1998年には、長年の功績が認められ、勲二等瑞宝章を受章しました。

著書

色摩力夫は、外交官としての経験と深い知識を活かし、多くの著書を執筆しました。主な著書には、以下のものがあります。

『オルテガ 現代文明論の先駆者』（中央公論新社、1988年）
『アメリゴ・ヴェスプッチ 謎の航海者の軌跡』（中央公論新社、1993年）
『国家権力の解剖 軍隊と警察』（総合法令出版、1994年）
『黄昏のスペイン帝国 オリバーレスとリシュリュー』（中央公論新社、1996年）
『フランコ スペイン現代史の迷路』（中央公論新社、2000年）
『日本人はなぜ終戦の日付をまちがえたのか』（MOKU出版、2000年）
『国際連合という神話』（PHP研究所、2001年）
『日本の死活問題 国際法・国連・軍隊の真実』（グッドブックス、2017年）
『国防と国際法』（グッドブックス、2021年）-『日本の死活問題』を新装改訂

これらの著書は、国際関係、歴史、政治、軍事など、多岐にわたるテーマを扱っており、彼の深い知識と洞察力が反映されています。特に、国際連合や日本の安全保障に関する著作は、現代社会における重要な問題提起として注目されています。

また、小室直樹氏との共著として、『国民のための戦争と平和の法 国連とPKOの問題点』（総合法令出版、1993年）や『人にはなぜ教育が必要なのか』（総合法令出版、1997年）があります。さらに、田中義具、渡辺昭夫氏との共著として『今、国連そして日本』（自由国民社、2004年）があります。

参考文献

色摩力夫『国際連合という神話』（PHP研究所、2001年）

まとめ

色摩力夫は、外交官、教育者、著述家として、多岐にわたる分野で卓越した業績を残しました。彼の著作は、国際情勢や歴史に対する深い理解を提供し、現代社会を考える上で貴重な資料となっています。彼の知識と経験は、今後も多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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