芝川町

静岡県富士郡芝川町

芝川町（しばかわちょう）は、静岡県東部、富士山麓に位置していた町です。2010年3月23日に富士宮市と合併し、その歴史に幕を閉じました。

地理

芝川町は、富士山をはじめとする山々に囲まれ、芝川、富士川などの清流が流れる自然豊かな場所でした。

山: 富士山、森山、白鳥山、羽鮒山
河川: 芝川、富士川、稲子川、内房境川、稲瀬川、廻沢川

特に富士川は、日本の商用電源周波数の境界であり、町内でも東京電力（50Hz）と中部電力（60Hz）の管轄エリアが分かれていました。

歴史

芝川町の歴史は、明治時代の町村合併に遡ります。

1889年: 羽鮒村、長貫村、西山村、大久保村が合併し川尻村となり、後に芝富村に改名。
1957年: 芝富村と富原村、柚野村が合併し、芝川町が誕生。

合併の経緯

2000年代に入り、静岡県の市[[町村]]合併推進構想に基づき、芝川町と富士宮市は合併に向けて動き出しました。両地域は生活圏として密接な関係にあり、町民の多くが合併を支持。2009年4月1日に合併協議会が設置され、2010年3月23日に合併が実現しました。

地域

芝川町は、柚野、芝富、内房、稲子の4つの地区に分かれていました。

柚野（ゆの）地区: 旧柚野村の一部。
芝富（しばとみ）地区: 旧富原村のうち、旧芝富村だった地域。
内房（うつぶさ）地区: 旧富原村のうち、旧内房村だった地域。
稲子（いなこ）地区: 旧柚野村の一部。

交通

鉄道

JR東海身延線：芝川駅、稲子駅

どちらも無人駅ですが、かつて芝川駅は急行停車駅でした。

道路

町内には、国道52号、国道469号、複数の県道が通っており、カントリーロードはバイカーに人気です。桜の季節には、写真家で賑わうこともあります。

観光

芝川町は、豊かな自然と歴史的なスポット、特産品が魅力です。

特産品

タケノコ: 特に内房地区のタケノコはアクが少なく、高品質。
ウメ: 梅ワインなどの加工品も人気。
ユズ: 柚子ワインも生産されています。
竹細工：ゆらりとんぼなどの竹細工品もあります。

観光スポット

ユートリオ（U-trio）：温泉プールを併設した温泉施設。
釜口峡：富士川の景勝地。
織田信長の首塚、平維盛の墓：歴史的な史跡。
西山本門寺：由緒ある寺院。
稲子川温泉：平氏落人伝説が残る温泉地。
瓜島温泉：稲瀬川沿いにある温泉。

また、内房地区では夏にラフティングを楽しむことができます。

教育

町内には、以下の学校がありました（合併により富士宮市へ移管）。

中学校

芝川町立柚野中学校
芝川町立芝川中学校

小学校

芝川町立内房小学校
芝川町立芝富小学校
芝川町立柚野小学校
芝川町立稲子小学校

その他

芭蕉天神宮：内房地区にある学問の神様を祀る神社。
* 富士郡：芝川町は富士郡で最後に残った町でしたが、合併により消滅しました。

まとめ

芝川町は、富士山麓の豊かな自然と歴史、そして人々の温かさが息づく場所でした。合併によりその名は消えましたが、地域の人々や訪れる人々の中で、その魅力は今も語り継がれています。

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