芝村裕吏

芝村裕吏

芝村裕吏（しばむら ゆうり、4月30日 - ）は、日本のゲームデザイナー、作家、そして漫画原作者として幅広い分野で活躍しています。アルファ・システムの広報やベックでのゲームデザイナーを経て、現在は小説、コラム、テーブルトークRPGなど、多岐にわたるジャンルで才能を発揮しています。特に、人工知能（AI）を用いた箱庭系ゲームのデザインや、緻密に構築された世界設定で知られています。

経歴

アルファ・システム在籍時には、PlayStation用ゲーム『高機動幻想ガンパレード・マーチ』のAIおよび基礎設計を担当したとされています。この作品のヒットにより、「無名世界観」という独自のSF世界観を創作した人物として広く認知されるようになりました。その後、『暴れん坊プリンセス』『新世紀エヴァンゲリオン2』『式神の城』(設定のみ参加)『絢爛舞踏祭』『ガンパレード・オーケストラ』『Aの魔法陣』など、数々のゲーム制作に携わっています。

また、自身が構築した世界観を基盤としたファン参加型のTRPG（テーブルトークRPG）を主催しており、このゲームの結果が直接「無名世界観」のストーリーに反映されるという、他に類を見ないインタラクティブな試みを行っています。プレイヤーが世界観に直接介入できるという特殊なスタイルは、最盛期には2,000人前後の参加者を集めるほどの人気を博しました。このTRPGの展開と並行して、「テンダイスブログ」（ブログ名はゲームの進行状況に応じて変更）では、不定期に小説が掲載されています。

人物

芝村裕吏は、独特の表現や言い回し、内容からしばしば議論を呼ぶこともあります。アルファ・システム在籍時には、「芝村裕吏」は共同ペンネームであると公式サイトで発表し、2代目、3代目に代替わりしているという情報が流れたこともありますが、実際には最初から一人の人物による活動です。

刀剣乱舞に携わる以前から刀剣に関する深い知識を持っていたと語っており、曾祖母がウクライナ人であること、そして「裕吏」という名前が本名であることも公表しています。

無名世界観における芝村裕吏

現実世界のゲーム開発者である芝村裕吏とは別に、「無名世界観」の設定内にも「芝村裕吏」というキャラクターが存在します。公式掲示板などでは、第7世界のことを「我々の世界」と表現する「無名世界観」上の芝村裕吏が発言しているという設定になっています。

その正体は、セプテントリオンという組織に所属し、GSというコードネームで活動していた第2世界出身のユーリ・A・田神（『実録　世界の謎を追え』）。しかし、妻であるS.Tagamiからのメッセージ（『幻世虚構・精霊機導弾』）や、第5世界で養女にしていた芝村舞などの娘達を犠牲にするセプテントリオンの計画（『高機動幻想ガンパレード・マーチ』）を知り組織を裏切り、芝村裕吏を名乗ってセプテントリオンと敵対する第7世界のアルファ・システムに入社。『高機動幻想ガンパレード・マーチ』を制作したという経緯を持ちます。2000年12月には、掲示板上でゲームを行い、儀式魔術によって第5世界の運命を変えた後、失踪しています（『Return to Gunparade』）。

現在では、第3世界のシロという人物が「無名世界観」上で芝村裕吏を名乗っており、第3世界のにゃんにゃん共和国に属するアルファ・システムから、わんわん帝国の宰相になっています。この人物が東京でゲーム制作などに関わっているという設定です（『式神の城 七夜月幻想曲』）。

主な作品

コンピュータゲーム
幻世虚構・精霊機導弾
高機動幻想ガンパレード・マーチ
式神の城シリーズ
新世紀エヴァンゲリオン2
絢爛舞踏祭
ガンパレード・オーケストラ
刀剣乱舞
LOOP8
テーブルゲーム
Aの魔法陣
電網適応アイドレス
小説
マージナル・オペレーションシリーズ
セルフ・クラフト・ワールド
遙か凍土のカナン
* 猟犬の國

芝村裕吏は、ゲーム、小説、TRPGなど、様々なメディアを通じて、独自の創造性と世界観を表現し続けているクリエイターです。

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