芝田徹心

芝田徹心について

芝田徹心（しばた てっしん）は、1879年に三重県四郷村（現四日市市）で生まれ、1950年に亡くなった日本の著名な文部官僚である。彼は特に女子学習院の院長として知られるが、その経歴は多岐にわたり、教育界において多くの貢献を果たしている。

経歴の概要

徹心は1903年に東京帝国大学文科大学の哲学科を卒業し、その後は大学院に進学して宗教哲学や倫理学を学んだ。彼の教育キャリアは高輪中学校の教諭から始まり、以降は順天中学校、高輪仏教大学、日蓮宗大学、曹洞宗大学などで教壇に立っていた。彼はまた、愛知医学専門学校で講師を務め、さらに第八高等学校の講師および教授として多くの学生を指導した。

その後、文部省に入り、督学官や第八高等学校校長を経て、文部省図書局長に就任した。1936年には東京美術学校の校長に任命され、1940年からは女子学習院の院長へと転任。1945年には退官し、宮中顧問官を歴任して教育界からの影響力を保ち続けた。

著作活動

芝田は教育に関する著作も数多く残している。特に1906年に向上会が編纂した「降誕会の意義」という作品があり、これは釈尊について考察された貴重な資料である。また、1932年には『教科書を中心としたる小学校教育に就て』を刊行しており、小学校教育の重要性とその実践について詳細に論じている。これらの著作は彼の教育への情熱と哲学的な考察を反映したものである。

家族について

徹心の家族にも注目が集まる。父親である芝田惠潮は彼の教育者としての道を支えた。また、彼の妻は株仲買で成功を収めた林小兵衛の娘であり、家族は経済的にも安定した生活を送っていた。徹心の長男、徹男は妻の母方の祖父である山田彦八と高島屋の創業家である飯田慶三と縁戚関係にある。

栄典と評価

1935年、芝田はその功績を称えられて紀元二千六百年祝典記念章を受章した。これは彼が日本の教育発展に寄与したことへの高い評価として位置づけられている。

最後に

芝田徹心は、文部官僚としての役割だけでなく教育者としても多くの人々に影響を与えた。彼の生涯にわたる教育への取り組みは、今なお多くの教育者や学生にとって模範とされている。心臓弁塞により1950年に亡くなるまで、彼は教育界に尽力し続けた。

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