芦田淳

芦田淳（あしだ じゅん）：日本のファッションデザイナー

概要

芦田淳は1930年に朝鮮の全州で生まれ、2018年に逝去した日本の著名なファッションデザイナーです。彼は株式会社ジュンアシダの創設者として知られ、特に上皇后美智子の専任デザイナーとしての活動が高く評価されています。アトランタオリンピックにおいて日本選手団の公式ユニフォームを手がけるなど、国際的にもその名を知られる存在となりました。

人物・来歴

芦田は8人兄弟の末っ子として、父親が設立した病院がある全州で誕生しました。1941年に父親が急逝した後、彼の家族は日本に引き揚げました。1950年に東都高等学校を卒業した後、彼は有名なイラストレーターである中原淳一に師事し、2年間秘書として働きました。

1960年には髙島屋の顧問デザイナーを務め、1963年に有限会社テル工房を設立しました。この会社は後に株式会社ジュンアシダに変更されます。1966年から1976年までの10年間、皇太子妃美智子の専任デザイナーとして活動し、彼女の公務に必要な衣装をデザインしました。1976年には銀座にブティック「ブティック・アシダ銀座」を開店し、1978年にはパリでの事業展開を開始しました。

特に1989年にパリのフォーブル・サントノーレ街にオープンしたブティック「アシダパリ」は彼の国際的な影響力を強化しました。また、彼は皇太子徳仁親王妃雅子の結婚式の際の衣装も手がけました。1996年にはアトランタオリンピック時の日本選手団の公式ユニフォームをデザインしました。

主な業績

芦田のデザインは多岐にわたり、全日空や帝国ホテルの制服も手がけています。また、彼は多くの受賞歴を持ち、1971年にFEC賞、1991年に紫綬褒章を受賞しました。さらに、フランスやイタリアからも勲章を受けており、国際的な評価も高いです。

私生活

芦田は株式会社ジュンアシダの代表取締役会長である妻、芦田友子とともに生活していました。彼にはファッションデザイナーである次女、芦田多恵もいます。彼の家族は、ファッション業界で活躍している一族として知られています。

書籍

芦田淳はまた、著書も多く、一部には『僕は、ヤングマン』『Jun Ashida: デザイナーの30年』などがあります。これらの書籍は彼のデザイン哲学やキャリアを知る手がかりとなっています。

最晩年

彼は2013年に会社設立50周年を迎え、その後は代表取締役会長として息子に事業を託しました。2018年に肺炎のために逝去し、88歳での生涯を閉じました。

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