花園大学国際禅学研究所

花園大学国際禅学研究所：禅の探求を深める拠点

花園大学国際禅学研究所は、1988年に花園大学内に設立された、禅学研究に特化した研究所です。臨済禅を中心とした禅仏教の研究を主な活動とし、国内外の研究者から高い評価を得ています。英称はInternational Research Institute for Zen Buddhism Hanazono University、略称はirizまたは国禅研として知られています。

充実した研究環境と貴重な蔵書

研究所は、初代所長である柳田聖山先生（在任1988-1996年）の多大なる貢献によって発展しました。柳田先生は、自身の蔵書を寄贈し、そのコレクションは「柳田文庫」として研究所の貴重な財産となっています。現在、研究所には禅学、仏教学、東洋学に関する専門書、研究書、和装本、資料など、2万冊を超える蔵書が収蔵されています。これらの資料は、研究活動の基盤として、研究者たちに貴重な知見を提供しています。

活発な研究活動と組織

研究所は、所長、副所長、所員、研究員、客員研究員によって構成されています。現在所長を務めるのは野口善敬花園大学教授です。各研究分野の専門家が集結し、活発な研究活動が行われています。主な研究活動として、白隠学研究室、宋代語録研究班、画賛研究会など、複数の研究班が組織され、それぞれの専門分野で深い探求が続けられています。また、禅籍データベース『電子達磨#2 infolib』などのデジタルアーカイブも整備されており、研究活動の効率化にも貢献しています。

研究成果の発表

研究所では、研究成果を広く社会に発信するため、様々な出版活動を行っています。主な出版物として、『白隠禅画墨蹟』（二玄社、2009年）、『研究報告』（第1～8号、1988～2003年）、『花園大学国際禅学研究所論叢』（第1～15号、2006～2020年、継続中）などがあります。『白隠禅画墨蹟』は、白隠慧鶴禅師の禅画を精緻に収録した貴重な図録であり、禅画研究において重要な資料となっています。『研究報告』と『花園大学国際禅学研究所論叢』は、研究所の研究活動の成果をまとめたもので、禅学研究の進展に貢献しています。

禅学研究の未来へ

花園大学国際禅学研究所は、今後も禅学研究の中核として、国内外の研究者との連携を強化し、多様な研究活動を展開していく予定です。禅の思想と文化の継承、発展に貢献するため、貴重な資料の収集・保存、研究成果の普及、次世代の研究者育成など、様々な取り組みを推進していきます。日本の禅学研究、ひいては東洋思想研究の発展に大きく貢献する、重要な研究機関として、その活動を注目していく必要があります。

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