花柄

花柄（かへい）/ 花梗（かこう）とは

花柄（かへい）または花梗（かこう）とは、植物の花序、つまり花や受精後の果実を支える役割を持つ茎のことです。花と茎をつなぐ部分であり、植物の生殖において重要な役割を果たしています。

花柄の特徴

花柄は、一般的に次のような特徴を持っています。

色: 通常は葉緑素を持つため緑色をしていますが、植物の種類によっては、赤や黄色など様々な色が付いているものもあります。
葉: 小さな葉が付いていることがあります。これは、花柄が葉から変化したものであることを示唆しています。
分岐: 花柄は、枝分かれしていることがあります。この場合、枝分かれした先の茎を小花柄（しょうかへい、pedicel）と呼びます。小花柄は、さらに小さな花を支えます。
長さ: 花柄の長さは、植物の種類や環境条件によって大きく異なります。短いものから長いものまであり、花の配置や受粉の方法に影響を与えます。

花柄の役割

花柄の主な役割は、以下の通りです。

花序の支持: 花や果実を支え、植物全体のバランスを保ちます。特に、重い果実を支えるためには、十分な強度が必要です。
養分の供給: 花や果実に必要な水分や栄養分を運びます。花柄の中には、維管束という管状の組織が通っており、これを通して水や栄養分が運ばれます。
受粉の促進: 花柄の長さや角度は、受粉を助けるために重要です。例えば、花柄が長いと、昆虫が花にアクセスしやすくなり、受粉の機会が増えます。
種子の散布: 果実が熟すと、花柄は果実を支えるだけでなく、種子散布にも関与することがあります。例えば、風によって種子を散布する植物では、花柄が風に乗りやすいように、特殊な形をしていることがあります。

花柄に関する用語

小花柄（しょうかへい）: 花柄が枝分かれした場合の、枝先の茎のことです。小さな花を支えます。
幹生花（かんせいか）: 花柄がなく、茎（幹）に直接花が付いている状態のことです。このタイプの花は、茎から直接養分を受け取ることができます。

花柄の例

ヨーロッパナラ（学名: Quercus robur）は、英名で"Pedunculate Oak"と呼ばれています。これは、ドングリが長い花柄の上に付くことに由来しています。このように、花柄の特徴が植物の名前や分類に使われることもあります。

花柄は、植物の多様性を理解する上で、重要な要素の一つです。花柄の形や構造は、植物の種類によって異なり、それぞれの植物がどのように環境に適応してきたかを示す手がかりとなります。

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