芳賀一晶

芳賀一晶（生年不詳 - 1707年）は、江戸時代前期に京都で生まれ、俳人、画家として名を残しました。名は治貞、通称は順益（玄益とも）、崑山翁や冥霊堂などの別号を持ちます。

俳諧の世界では、伊藤信徳、鶏冠井令徳、三井秋風らに師事し、当時の流行を取り入れた作風で、延宝から元禄にかけて活動しました。特に1万3500句にも及ぶ矢数俳諧で一躍名を馳せ、西山宗因が率いる談林俳諧の点者としても認められました。

1683年には江戸へ移り、松尾芭蕉やその門弟たちと親交を深め、共に俳諧の活動を行いました。江戸では俳人としての活動の傍ら、絵画の才能も開花させました。師である令徳から受け継いだ「崑山」印を使い、菱川師宣の画風に影響を受けたとされています。井原西鶴の自画像作成に携わるなど、画家としても活躍しました。さらに、晩年には医師としても活動していたという記録も残っています。

一晶は、俳人、画家、医師として多岐にわたる才能を発揮し、江戸時代の文化に貢献しました。彼の作品は、当時の文化や思想を反映しており、江戸時代の文化を研究する上で重要な資料となっています。

主な著作物
主著
『丁卯文集』
『千句前集』
その他の著書
『四衆懸隔』
『蔓付贅』
『如何』
『八衆懸隔』
『千句後集』
『万水入海』
* 『一塵重山』

もう一度検索