若い素顔 (橋幸夫の曲)

「若い素顔」 - 橋幸夫のデュエット曲の魅力

1961年5月5日にビクターからリリースされた橋幸夫のシングル「若い素顔」は、彼の7枚目の作品であり、同時に山中みゆきとのデュエット曲でもあります。山中にとってはこのシングルが彼女の二枚目となるもので、二人の歌声のハーモニーが心に響く一曲となっています。

作詞・作曲とその背景

「若い素顔」の作詞は佐伯孝夫、作曲は吉田正が手がけています。この二人は橋幸夫にとっての師匠ともいえる存在であり、彼のデビュー曲『潮来笠』以来変わらぬ信頼関係が曲作りに反映されています。本作は橋にとって初めてのデュエット曲であり、股旅ものから始まった彼の音楽活動において、新たな風を吹き込む重要な作品となりました。

橋は、自身がデビューした翌月に発表した曲『あれが岬の灯だ』に続く現代的な楽曲として位置づけています。「山中みゆきも吉田先生の弟子で、兄妹のイメージ」で売り出すことを意識していたと当時を振り返っています。そのため、二人は映画『磯ぶし源太』でも共演し、映像の中で歌う姿が印象に残ります。

歌詞の内容とテーマ

「若い素顔」の歌詞は、ボクサーとその妹というユニークな設定で描かれています。橋はこの曲について「題名のように、（ボクシングをやっていた）僕の素顔を出しているみたいな歌」と語り、彼自身の経験を反映させています。このように、歌のテーマには橋自身のバックグラウンドが色濃く映し出されています。

B面とその他の情報

このシングルのB面には「夜のスイートピー」が収録されており、こちらも同じく佐伯が作詞、吉田が作曲を担当していますが、山中みゆきの単独歌唱という特徴があります。このように、一つのシングルの中で異なる魅力を語る楽曲が楽しめることがこのシングルの醍醐味といえるでしょう。

また、同日には橋は『南海の美少年（天草四郎の唄）』もリリースしており、「これが私の路線」と位置付けるなど、音楽活動においての幅を広げる重要な時期にありました。

収録曲とアルバム情報

収録曲

• - 若い素顔

作詞：佐伯孝夫
作・編曲：吉田正

• - 夜のスイートピー

作詞：佐伯孝夫
作・編曲：吉田正

このシングルは特定のアルバムに収録されていないものの、1993年に発売されたCD-BOX『橋幸夫大全集』には収められています。このように、時間を超えた魅力を持つ「若い素顔」は、今なお多くのファンに愛され続ける楽曲となりました。

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