若乃花幹士 (初代)

初代若乃花幹士について

生涯と業績

初代若乃花幹士（本名: 花田勝治）は1928年3月16日に青森県弘前市で生まれ、2010年9月1日に逝去しました。彼は1953年に二所ノ関部屋から花籠部屋に移籍し、45代横綱の地位に昇進。身長179cm、体重107kgの体格で、戦後最軽量の横綱としても知られています。通称「土俵の鬼」と称される若乃花は、独特の相撲スタイルと下半身の強さで名を馳せました。

幼少期と相撲との出会い

彼は、青森のリンゴ農家に10人兄弟の長男として育ちましたが、1934年に家族が破産し、北海道に移住します。戦後自身が持っていた驚異的な力を生かし、力士としての道を歩むことを決意しました。1946年には、二所ノ関一門の巡業で飛び入り参加し、いくつかの本職力士を倒したことがきっかけで、師匠となる大ノ海に目をかけられます。

入門と成長

若乃花は1946年に二所ノ関部屋に入り、その後厳しい稽古に耐え抜き、1949年には十両に昇進。1953年に師匠の大ノ海が部屋の独立を果たすと、若乃花もその後を追い、花籠部屋を設立します。彼の力士としての成長は著しく、1946年から1955年にかけて数々の勝利を上げました。

大関昇進と横綱への道

若乃花は1955年に大関に昇進し、その後も優れた成績を収め続けました。1956年には横綱栃錦に次ぐ地位として期待され、1958年には横綱に推挙されて成功を収めました。この間、彼は数回の優勝を果たし、栃若時代を築く要因となりました。

栃若時代

栃錦とのライバル関係は特に注目され、両者は数々の名勝負を展開しました。1958年から1960年にかけての3年間は特に栃若時代と称される栄華を誇り、両者は優勝回数を分け合いながら、角界をリードしました。

引退とその後

1962年に現役を引退すると、年寄・二子山を襲名し、二子山部屋を設立。多くの弟子を育て、その中には後の横綱である隆の里や貴ノ花も含まれます。相撲協会で理事長も務め、業界の発展に寄与しました。引退後も活躍が注目され、多くの弟子たちに慕われました。

人生の終焉

2010年に腎細胞癌で亡くなった際、彼の死を悼む多くの相撲ファンが集まり、大きな弔いが行われました。彼の葬儀には、相撲界の幹部や多くの力士が参列し、彼の功績を称えました。

エピソード

若乃花の人生には多くのエピソードが残されています。特に、彼の相撲に対する真摯さや個性的な指導法は多くの弟子に影響を与えました。彼の相撲界での功績は、今もなお多くの人々に語り継がれています。若乃花の存在は、相撲界における一つの時代を象徴していることは間違いありません。

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