若松邦弘

若松 邦弘（わかまつ くにひろ）についての詳細

若松邦弘は、1966年に生まれた日本の著名な政治学者であり、東京外国語大学大学院の教授を務めています。彼の専門領域は、西欧比較政治、政策過程、そしてイギリスの現代政治です。官僚制度、民主主義、そして社会政策の観点から、特に英国内の政治状況についての洞察を深めています。

学歴と経歴

彼は1989年に東京大学教養学部の国際関係論分野を卒業し、その後1991年に東京大学大学院で修士課程を修了しました。その後、1998年にイギリスのウォーリック大学で社会科学研究科の博士課程を取り、同年には東京大学大学院において助手としての職務を開始しました。2001年には東京外国語大学の外国語学部で助教授に就任し、2009年には同大学の総合国際学研究院で准教授に昇進しました。その後、2012年には教授に就任し、今に至ります。

研究業績

若松の学術的な貢献は多岐にわたり、特にイギリスを中心とした政治分析や比較研究に力を入れています。彼は様々な著書や論文を執筆しており、重要なテーマとして人種関係政策、地域制度、移民政策などを扱っています。

著書

• - 単著としては「わかりあえないイギリス　反エリートの現代政治」（岩波新書、2025年）があり、イギリスの現代政治に対する批判的な視点を実証的に分析しています。
• - また、宮島喬と小森宏美との共編著で「地域のヨーロッパ――多層化・再編・再生」（人文書院、2007年）もあり、ヨーロッパにおける地域の変化とその影響について論じています。

論文

若松は多くの論文も執筆しており、主なものには以下のようなものがあります:

• - 「イギリスにおける人種関係政策の展開と現状――政府の取り組み」（『国際政治』110号、1995年）
• - 「入国管理分野における西欧諸国の政策協調――欧州委員会とイギリス政府の論理の相違」（『相関社会科学』6号、1996年）
• - 「脱植民地化のなかの入国管理政策――旧帝国地域からの入国に関するイギリスの政策」（『社會科學紀要』50号、2000年）
• - 「イギリスにおける地方統治の変容――サブナショナルなレベルの活性化」（『日本比較政治学会年報』5号、2003年）

若松邦弘は、これらの研究を通じて、イギリスの政治制度をより深く理解し、その変容を追う重要な視点を提供しています。彼の業績は、政治学の分野において、国際的な視点からの議論と考察を促進するものとなっています。

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