英印軍

英印軍（British Indian Army）

英印軍は、1857年から1947年までのイギリスのインド統治時代に存在した軍隊です。この軍隊は、正式には「インド軍」と呼ばれ、イギリス領インドの各種軍事部隊を指します。外見上は陸軍、海軍、空軍から成り立っていましたが、一般的には陸軍部門である英印軍が特に注目されます。

正式名称

インド軍という用語は、その歴史的背景によって異なる意味を持ちます。そのため、時代ごとにその定義が変化しました。

• - 1857年から1894年: この期間、インド陸軍は主にイギリス人兵士とインド人兵士（特にセポイ）からなる「インド政府軍」を指していました。
• - 1895年から1902年: この時期には、インド陸軍はベンガル軍、マドラス軍、ボンベイ軍などの地域軍も含む広義の軍隊となりました。
• - 1903年から1947年: キッチナーの改革により、インド軍は「在外のイギリス人将校と共に募兵された、インドに恒久的に拠点を置く陸軍」と定義されました。

在印陸軍と駐留軍

「在印イギリス陸軍」は、主管事項を終えた後にイギリスや他の植民地へ戻る軍隊を指し、一方で「在印陸軍」はインド陸軍と在印イギリス陸軍の両方から成り立っていました。これにより、英印軍はインド国内外でその重要性を証明しました。

英印軍の歴史

英印軍は、1857年の第一次インド独立戦争の結果として創設されました。この当時、イギリス東インド会社が独自に軍隊を保有し、その資金で維持していました。インドのイギリス統治が続く中で、英印軍は様々な武力活動に関与し、特に第一次世界大戦や第二次世界大戦において重要な役割を果たしました。

戦争参加

• - 第一次世界大戦: 英印軍は西部戦線、ガリポリの戦い、メソポタミア戦線、カッタ包囲戦などに参加しました。
• - 第二次世界大戦: この戦争では、英印軍は250万人を超える志願兵から構成され、歴史上最大の軍隊となりました。また、空挺部隊も編成され、1941年には第151落下傘大隊が結成されました。その後、第152(インド)落下傘大隊と第153(グルカ)落下傘大隊も設立されました。特に、ビルマ戦役、北アフリカ戦線、エル・アラメインの戦い、イタリア戦線、モンテ・カッシーノの戦いなどで活躍しました。

戦後と分割

第二次世界大戦後の1946年から1947年の間、英印軍は連合国軍の一部として日本に駐留しました。1947年にインドとパキスタンが分離独立した際には、英印陸軍はインド陸軍とパキスタン陸軍に分かれました。この歴史的な変遷にも関わらず、その名残は今日のイギリス陸軍にも見られ、特にグルカ兵連隊が例として挙げられます。

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