茂木俊彦

茂木俊彦（もぎ としひこ）は、1942年10月13日に群馬県前橋市で生まれ、2015年9月25日に逝去した、日本の教育心理学者です。彼は特に障害児教育を専門とし、東京都立大学第11代総長を務めました。東京都立大学名誉教授でもあります。

茂木は、1961年に群馬県立前橋高等学校を卒業後、1962年に東京大学文科三類に入学しました。1966年には東京大学教育学部教育心理学科を卒業し、1968年には東京大学大学院教育学研究科修士課程教育心理学専門課程を修了しました。その後、1970年に東京大学大学院教育学研究科博士課程教育心理学専門課程を中途退学しました。

彼の学術的なキャリアは、東京大学教育学部助手を皮切りに、広島大学教育学部講師・助教授、立正大学文学部助教授を経て、東京都立大学人文学部助教授へと進みました。1991年には東京都立大学人文学部教授に就任し、2003年には東京都立大学第11代総長に就任しました。

東京都の大学改革により首都大学東京が発足したことに伴い、東京都立大学総長職が廃止されたため、2005年3月に総長を退任しました。彼は最後の東京都立大学総長となりました。退任後は、桜美林大学文学部教授として教鞭を執りました。

茂木俊彦は、障害児教育に関する多数の著書を執筆しました。主な著書には、『障害児保育論』(1975)、『障害児の発達と保育』(1982)、『障害児を育てる』(1984)、『障害児と教育』(1990)、『新・障害児教育入門－気になる行動・障害をどう理解するか』(1995)、『統合保育で障害児は育つか－発達保障の実践と制度を考える』(1997)、『受容と指導の保育論』(2003)、『障害は個性か－新しい障害観と「特別支援教育」をめぐって』(2003)、『発達保障を学ぶ』(2004)、『都立大学に何が起きたのか　総長の2年間』(2005)、『障害児教育を考える』(2007)などがあります。

これらの著書は、障害児教育の理論と実践に大きな影響を与え、多くの教育関係者や研究者に参考にされています。茂木俊彦の研究は、障害のある子どもたちの発達と教育の質を高めるために重要な貢献をしました。

彼は、教育者として、また研究者として、日本の障害児教育の発展に尽力し、その功績は多岐にわたります。彼の思想と業績は、今後も長く教育の現場で受け継がれていくことでしょう。

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