茨城県立坂東清風高等学校

茨城県立坂東清風高等学校（いばらきけんりつ ばんどうせいふうこうとうがっこう）は、茨城県坂東市に位置する県立高等学校です。

学校の設立

本校は、茨城県が進めた県立高等学校の再編整備計画の一環として設立されました。具体的には、坂東市内にあった茨城県立岩井高等学校と茨城県立坂東総合高等学校の二校が統合されることにより、2020年4月に新たな高等学校として開校しました。学校の所在地は、本校舎が旧岩井高等学校の跡地を利用しており、また、農業に関する学科の農場施設については、旧坂東総合高等学校の跡地を活用しています。

沿革

学校の設立に向けた経緯は以下の通りです。

2015年12月25日：茨城県教育委員会が「第2次県立高等学校再編整備の後期実施計画」を策定・公表し、岩井高等学校と坂東総合高等学校を2020年度（平成32年度）に統合する方針が正式に決定されました。
2019年10月1日：「茨城県県立学校設置条例の一部を改正する条例」が施行され、茨城県立坂東清風高等学校の設置が法令上定められました。
2020年4月：茨城県立坂東清風高等学校が開校し、生徒を受け入れを開始しました。
2022年3月31日：統合元の茨城県立岩井高等学校および茨城県立坂東総合高等学校が、その歴史に幕を下ろし閉校しました。

設置学科と教育内容

本校には、全日制課程において二つの大きな柱となる学科が設置されています。

総合学科

総合学科は、幅広い学習分野から生徒が自身の興味や進路に合わせて科目を選択できる柔軟なカリキュラムが特徴です。1年次では、高等学校における学習の基礎となる共通科目を履修し、学ぶ上での土台を築きます。2年次からは、以下の四つの系列の中から将来の進路希望に沿った系列を一つ選択し、より専門的な学習へと進みます。

人文系列: 英語や国語、社会といった人文科学系の科目を深く学習します。主に、総合政策、人文科学、政治経済といった分野の大学などへの進学を目指す生徒向けの系列です。
自然系列: 数学や理科といった自然科学系の科目を重点的に学びます。主に、総合政策、理学、工学、農学、医学といった分野の大学などへの進学を目指す生徒向けの系列です。
情報ビジネス系列: 商業やビジネスに関連する教科・科目を体系的に学習します。大学の情報処理関連分野への進学、各種検定資格を活かした就職、将来の起業家育成などを目標としています。
ライフデザイン系列: 衣・食・住といった生活関連分野や福祉に関する教科・科目を体系的に学習します。服飾、栄養、調理、福祉関連の大学などへの進学、保育園や介護施設などの生活関連産業への就職を目指す生徒向けの系列です。

農業に関する学科

農業に関する学科では、地域の農業と連携しながら、食料生産や地域社会を支えるための専門的な知識や技術を習得します。この学科には、園芸技術科と農業工学科の二つがあり、入学試験は両学科を合わせた「くくり募集」で行われます。1年次では、地域農業の現状や「農業と福祉」といったテーマに関する共通科目を学び、農業全般への理解を深めます。2年次からは、それぞれの学科に分かれて専門的な学習を始めます。

園芸技術科: 野菜や草花などの栽培技術に加え、生産物の加工や流通、さらには農業経営に関する知識を学習します。将来、農業の担い手として就農することや、農学系の大学への進学などを目指します。
農業工学科: この学科はさらに二つのコースに分かれて学習を行います。
環境デザインコース: 人々の生活環境をより豊かにするための造園技術や、土地の測量に関する専門知識・技術を習得します。造園業や建設業への就職、あるいは専門性を活かした大学、短期大学、専門学校への進学を目指します。
フードシステムコース: 地域で生産された農産物を利用した加工品の製造について学びます。食品関連企業への就職や、食品科学などの分野における大学、短期大学、専門学校への進学を目指します。

交通アクセス

本校への主なアクセス方法としては、公共交通機関としてバスが利用できます。

首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線の守谷駅、関東鉄道常総線の水海道駅、または東武鉄道野田線の愛宕駅から路線バスに乗車し、「岩井局前」バス停で下車後、徒歩およそ3分です。
東京駅からは、高速バス「常総ルート」に乗車し、「岩井局前」バス停で下車後、徒歩およそ3分でもアクセス可能です。

本校は、統合によって新たな教育環境を整備し、地域社会の発展に貢献できる人材の育成を目指しています。

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