荒井神社 (高砂市)

兵庫県高砂市に鎮座する荒井神社

古くから地域の人々に親しまれてきた荒井神社は、兵庫県高砂市に位置する神社です。主祭神は大己貴神（だいこくさん）、相殿神として事代主神（えべっさん）が祀られています。

創建は欽明天皇の御代、大己貴神が荒井浜に祀られたことに始まると伝えられています。悠久の時を経て人々の信仰を集め、明治41年（1908年）には、荒井村字戎にあった恵美酒神社を合祀し、現在の規模となりました。昭和26年（1951年）には、境内地に保育所「白兎愛育園」が設立されるなど、地域社会に密着した活動も展開しています。

多彩な境内社と神々

広大な境内には、主祭神を祀る本殿の他に、いくつかの境内社が点在しています。それぞれの境内社には、様々な神々が祀られています。

琴平神社: 大物主神
浜之神社: 大歳神
幸神社: 猿田彦神
美雄弥神社: 荒井町出身の戦没者240柱を慰霊する社で、高砂市指定文化財に指定されています。戦没者への鎮魂と平和への祈りが込められています。

これらの神々は、それぞれに異なる役割を持ち、地域の人々の生活を見守り続けてきました。

1年を通して行われる様々な祭事

荒井神社では、年間を通して様々な祭事が執り行われています。それぞれが地域独特の伝統と文化を色濃く反映しており、多くの人々が参加する盛大な行事となっています。主な祭事としては以下のものがあります。

千両えびす祭: 1月15日（またはその近隣の土日祝日）に行われ、商売繁盛を祈願する祭事です。
だいこく祭: 4月29日に行われる祭事です。大己貴神への感謝と祈りを捧げます。
夏祭: 6月28日、29日に行われ、湯立て神事や輪抜け祭など、夏の風物詩を感じさせる神事が行われます。
秋祭: 10月9日、10日（またはその近隣の土日）に行われる最も重要な祭事です。渡御祭や、後述する仁輪加太鼓が奉納されます。
* 厄祓祭: 12月25日に行われ、一年の厄災を払い、新年を清らかに迎えるための神事です。

これらの祭事を通して、地域の人々の絆が深まり、伝統が受け継がれてきました。

秋祭のハイライト：仁輪加太鼓

秋祭の最大の見どころは、なんといっても仁輪加太鼓です。仁輪加とは、物語を題材とした素人の演劇のことで、荒井神社の秋祭では、この仁輪加太鼓が奉納されます。

舞台の周りには、物語に関連する造り物や太鼓を乗せた屋台が担がれ、舞子、太鼓を叩く乗子、屋台を担ぐ練子らが、囃子の掛け合いをしながら練り歩きます。華やかでダイナミックなパフォーマンスは、見る者を魅了します。この仁輪加太鼓は、地元の荒井青年会や仁輪加太鼓保存会によって受け継がれ、大切に保存・伝承されています。

アクセス

荒井神社へのアクセスは非常に便利です。山陽電鉄荒井駅から西へ約500mの場所にあります。電車を利用すれば、容易に神社へたどり着くことができます。

公式ウェブサイトと関連情報

より詳しい情報や、最新の情報については、公式ウェブサイトや、関連団体である播州仁輪加（荒井神社・荒井青年会・仁輪加太鼓保存会）のウェブサイトを参照することをお勧めします。

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