荒尾競馬場

荒尾競馬場について

荒尾競馬場（あらおけいばじょう）は、熊本県荒尾市にかつて存在した地方[[競馬]]の競馬場です。1928年に開設され、2011年12月23日に本場開催が廃止されるまで、約83年にわたり地域の人々に親しまれていました。本記事では、競馬場の概要や特徴、跡地利用、及び関連する場外勝馬投票券発売所について詳述します。

概要

荒尾競馬場は1928年に開設され、同年に最初の競馬が開催されました。全体的に見て、競走馬のレベルが他の競馬場に比べてやや低かったため、全国的にも地味な存在でした。特に、ダートグレード競走を開催したことがなく、売上も規模が小さかったことが影響しました。1998年度には約6億円の赤字を出し、その後も赤字が続く状況が続きました。運営環境が悪化したため、2011年に本場の開催を廃止する決定が下されました。

競馬場の特徴

競馬場のコースは1周1200mで右回りの平坦なコースでした。直線部分は220mあり、施行可能な距離は800mから2500mまで対応していましたが、2150mや2500mの距離は廃止年度までには使用されていませんでした。また、このコースの砂は壱岐海底の上質砂を使用しており、他の競馬場に比べて水はけが非常に良いとされていました。広い内馬場には無料で利用できる野球場も併設されていました。

パドックとスタンド

パドックは左回りの小振りなもので、中央には大きな木がありました。出走掲示板は手書きで、フルゲートは基本的に10頭までとされていました。スタンドは有明海を望む他に類を見ない風光明媚な場所に位置していましたが、西日の影響で夏は非常に暑く、UV対策が推奨されるほどでした。ファン向けのサービスとしては特別観覧席が設けられ、女性や誕生日月の男性には無料で提供されていました。

現在の状況とBAOO荒尾

2011年の競馬開催廃止後は、跡地がそのまま放置されていましたが、有明海沿岸道路の付近に「あらお海陽スマートタウン」として整備されることが決定しました。旧競馬場のスタンドは、JRAの場外発売所として運営されていた「ウインズ荒尾」が「J-PLACE荒尾」としてリニューアルされ、2012年から地方[[競馬]]共同トータリゼータシステムを利用した場外発売が行われています。

また、2012年には日本レーシングサービスが運営する「BAOO荒尾」が設立され、全国の地方[[競馬]]を対象にした発売所として機能しています。ここでは佐賀[[競馬場]]を主とした競馬の場外発売が行われ、特に地元の馬事文化を継承する役割も果たしています。

競馬新聞とアクセス

荒尾競馬場で使われていた競馬新聞は「競友ニュース」「ベスト」「ホース」の3紙があり、シンプルなレイアウトが特徴でした。また、スケジュールやレースに関する情報も巧みに整理されていました。アクセス面では、公共交通機関が利用でき、最寄りの荒尾駅から徒歩約10分で到達可能でした。自家用車利用の場合は、九州自動車道南関ICから約30分の距離にありました。

結論

荒尾競馬場はその長い歴史の中で多くの競馬ファンに愛されてきましたが、経済的な問題から閉場せざるを得なかった背景があります。現在は新たな形で地域活性化に貢献する場外発売所が運営されており、地域の競馬文化は続いています。

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