荻生規矩夫

荻生 規矩夫について

荻生 規矩夫（おぎゅう きくお、1895年4月29日 - 1981年11月27日）は、日本の著名な医学者であり、京都大学の名誉教授や関西医科大学の学長、さらに杏林学園の理事としても知られています。彼の人生と業績は、日本の医学の発展に大きく寄与しました。

生い立ちと教育

荻生規矩夫は、千葉県千葉市で誕生しました。彼の家系は、有名な儒学者である荻生徂徠によって知られています。彼の父、荻生録造は幕臣の家に生まれた後、荻生家に養子に入り、家督を継ぎました。明治維新による影響で静岡県に移住し、その後は東京大学医科に進学。卒業後は千葉医学専門学校（現在の千葉大学医学部）で眼科学第2代教授として教鞭をとるなど、近代眼科学の発展に寄与しました。

規矩夫自身は、旧制千葉中学校、鹿児島第七高等学校を経て、京都帝国大学医科大学に進学し、1922年に卒業しました。その後、島薗内科に入局し、薬物学教室での研究に従事。1932年には教授に昇進し、同時期に京大化学研究所にも関与しました。

医学界での業績

荻生規矩夫は、1940年代から1950年代にかけて、自律神経薬理や中枢神経薬理において多くの重要な研究成果を上げました。特に鎮痛薬の研究においては、彼の業績が後の医学の発展に大いに寄与しております。また、彼はアンチモン-ヘキソナートの合成を行い、日本住血吸虫感染症の治療に関する研究も行いました。

名誉と栄誉

1958年には京都大学を退官し名誉教授となり、関西医科大学の学長に就任しました。その後、1969年に退職するまで、大学の発展に尽力しました。さらに、1970年には杉並区荻窪に移り、杏林学園の理事として活動を続けました。規矩夫は1966年に勲二等旭日重光章を受章し、その優れた業績は広く認められました。

晩年と死去

荻生規矩夫は1981年に86歳で逝去しました。その墓所は沼津市にある乘運寺に位置しています。彼の生涯と業績は、医学界に多大な影響を与え、多くの後進に受け継がれています。

著書

荻生規矩夫の著作には、1954年に出版された「薬理学」があり、この書籍は多くの学者や医師に参照され続けています。

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