菊地涼子

菊地涼子は、1964年9月に神奈川県座間市で生まれました。女子学院中学校・高等学校を経て、1987年3月に東京外国語大学外国語学部中国語学科を卒業後、TBSに入社しました。報道局報道センターに配属され、当時は珍しかった女性カメラマンとして活躍しました。

1989年、TBSの「宇宙特派員計画」に応募し、150人以上の候補者の中から選抜されました。同年10月には、秋山豊寛と共に宇宙飛行士としての訓練のため、ソ連の星の街へ派遣されました。約1年間、宇宙飛行士としての訓練と医学チェックを受けました。

1990年9月からは、アナトリー・アルツェバルスキー、セルゲイ・クリカレフとクルーを組み、ソユーズTM-11ミッションのサブクルーに任命されました。これは、メインクルーのムサ・マナロフ、ヴィクトル・アファナシェフ、秋山豊寛に何かあった場合のバックアップ要員としての役割です。

最終医学チェックにも合格し、秋山に問題が起きた場合は宇宙へ行く可能性もありましたが、同年11月24日にカタル性虫垂炎を発症し、緊急手術を受けることになりました。これにより、サブクルーとしての役割を果たすことができなくなってしまいました。この出来事は、バックアップ要員を失った秋山に大きなストレスを与えたとされています。手術は成功し、術後の経過も良好だったため、日本人初の宇宙飛行となった秋山豊寛の宇宙飛行の際には、地上でソユーズとミールに関するコメンテーターを務めました。

その後、菊地自身が宇宙へ行く機会は訪れませんでしたが、2000年にTBSを退社後、NPO法人KU-MA理事や青山学院大学の外部招聘講師として活躍しました。彼女は、宇宙飛行士としての経験を活かし、多方面で貢献しています。

著書としては、

『星の街から - 誰でもなれる宇宙飛行士訓練日記』（小学館、1991年）
『こちら宇宙特派員!―宇宙に行ってみた!』（毎日新聞社、1991年、秋山豊寛との共著）

などがあります。

彼女のX(旧Twitter)アカウントは、@ryoko_kikuchi です。

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