菊池良和

菊池良和医師のプロフィール

菊池良和（きくち よしかず）は、1978年6月18日生まれの日本の医師で、専門は耳鼻咽喉科学です。九州大学大学院医学研究院の耳鼻咽喉科学教室で助教を務めており（2023年現在）、吃音症の専門医の一人です。自身が吃音を持つ当事者として、その経験を基に治療や研究に取り組んでいます。

経歴

菊池は山口県で育ち、3歳の頃から吃音症が発現しました。当初は周囲の無理解やコミュニケーションの困難さに苦しみながら成長しましたが、公立中学校1年生のときに「自分が医師となり吃音に立ち向かう」という決意を固めました。その後、全国的に評価の高いラ・サール高等学校に進学し、1999年に九州大学医学部に入学。2005年に卒業後は、2年間の臨床研修を経て、2007年に九州大学医学部耳鼻咽喉科学教室に入局しました。

その後、九州大学医学部臨床神経生理学教室で吃音当事者の脳に関する研究を行い、2012年には医学博士の称号を授与されました。彼の専門領域は吃音症の治療と研究に特化しており、患者の立場からアプローチすることに重きを置いています。

著書

菊池良和医師は、多くの著作を執筆しています。主な著書には以下のようなものがあります：

• - 『ボクは吃音ドクターです。』（2011年、毎日新聞社）
• - 『エビデンスに基づいた吃音支援入門』（2012年、学苑社）
• - 『備えあれば憂いなし 吃音のリスクマネジメント』（2014年、学苑社）
• - 『小児吃音臨床のエッセンス 初回面接のテクニック』（2015年、学苑社）
• - 『吃音のことがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)』（2015年、講談社）
• - 『子どもの吃音 ママ応援BOOK』（2016年、学苑社）
• - 『吃音ドクターが教える人と話すのが楽しくなる本』（2016年、KADOKAWA）
• - 『吃音の世界』（2019年、光文社新書）
• - （解説）小乃おの『きつおんガール』（2020年、合同出版）

これらの著書は、吃音症に関する知識や支援方法を広げるために重要な役割を果たしています。

メディア出演

菊池良和医師は、テレビ番組にも出演しており、特に2013年7月26日にNHK Eテレで放送された『バリバラ〜障害者情報バラエティー〜』や、2012年4月8日の『NNNドキュメント』などで、吃音症についての理解を深めるための啓発活動を行っています。また、2016年に放送された吃音当事者を主人公としたテレビドラマ『ラヴソング』では監修を担当しました。

まとめ

菊池良和医師は、吃音症についての専門的な知識を持つ医師であり、さらに自身も当事者であることから、患者の目線での治療や研究に力を注いでいます。彼の活動は、吃音症への理解を深め、社会的な啓発を進めるうえでとても重要です。その業績は研究だけでなく、多くの著書やメディア活動を通じて数多くの人々に影響を与えています。

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