NNNドキュメント

NNNドキュメントについて

『NNNドキュメント』は、1970年から放送が始まった日本テレビ系列のドキュメンタリー番組です。この番組は、主に平和、福祉、環境、教育、雇用など多岐にわたるテーマを扱い、様々な社会問題に焦点を当てています。放送タイトルは「NNNドキュメント'○○」という形式で、同時にその年の西暦の下2桁が表示されます。この番組は一般的に「Nドキュ」とも略され、多くの視聴者に親しまれています。

1970年からの歴史

NNNドキュメントは、1970年の1月4日に放送をスタートしました。これは、日本テレビの中でも長寿番組の一つとして知られています。具体的には、『キユーピー3分クッキング』や『笑点』に次いで、歴代第3位の長さを誇ります。放送当初は「番組リーダー」という進行役が設けられ、山口崇、寺田農、仲谷昇がそれぞれ取材を行うこともありましたが、1973年にはその役割が廃止されています。

放送時間とネットワーク

最初の放送時間は日曜日の23時台でしたが、1990年4月からは月曜日の0時台に変更され、現在も月曜日の0時55分から放送されています。当初は読売テレビのみの放送でしたが、現在では全30局で放送されており、NNN加盟の29局と沖縄テレビも含まれています。沖縄テレビでは、非加盟の理由から「NNN」のクレジットは表示されないものの、内容は同様に取り扱われています。

制作とテーマ

1974年4月からは、NNN系列各社による共同制作が始まり、特定のテーマに基づいて制作されることが多くなりました。放送される内容には、毎年平和や福祉に関わる重要なテーマが反映されており、特に毎年夏季に放送される原爆症問題など戦争関連の特集に力を入れています。また、特に東日本大震災以降は、震災に関する話題が取り上げられることが増えており、代表的な企画として「3・11大震災シリーズ」が挙げられます。制作の競争が激しく、年に50本程度放送する枠に対して数百本もの企画が提出されるため、別名「甲子園」と呼ばれることもあります。

受賞歴とナレーション

放送内容は様々な賞を受賞しており、ギャラクシー賞や文化庁芸術祭大賞など、多数の賞を獲得しています。特に、1975年に放送された『明日をつかめ！貴くん～4745日の記録』はエミー賞国際賞を日本の番組として初めて受賞しました。ナレーションは、声優やタレントが行っていることが多いですが、制作局のアナウンサーや解説委員も担当することがあります。

現代の放送形態

2000年代以降、番組タイトルにおいて西暦の上2ケタを省略する傾向が他の番組では見られますが、NNNドキュメントにおいてはそのスタイルを維持しています。オープニングタイトルは、年ごとに変更されるのではなく、数年ごとの更新であり、2020年から使われているものが現行のタイトルです。特にこの番組は、全国同時ネットで放送されるドキュメンタリー番組として唯一のものとなっており、視聴者にとっては非常に身近な存在となっています。

このように、NNNドキュメントは深い社会問題を扱い続け、視聴者に考えるきっかけを提供している、非常に意義のあるドキュメンタリー番組です。

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